雄の配偶履歴に依存した雌の配偶者選択 : 時間的制約下におけるコピー戦術の進化
Project/Area Number |
09J04260
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Ecology/Environment
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
松本 有記雄 長崎大学, 大学院・生産科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2009 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2011: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2010: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 配偶者選択 / 卵食行動 / 非独立型配偶者選択 / 卵保護行動 / 性淘汰 / Mate-choice copying / Mate-choice copying:コピー戦術 / 子の保護 / 雄によるハラスメント |
Research Abstract |
雄の配偶成功は性的二型などの質に依存するが、その質の差に関係なく配偶成功に極端な偏りが生じることがある。この原因の1つが雌の非独立型配偶者選択(以下、コピー戦術)である。コピー戦術を採用する雌は、他個体の配偶者選択を真似て同じ雄を選ぶため、通常の選択の基盤となる遺伝的な好みとは逆の特徴を持つ雄さえ選ぶことがある。このように、コピー戦術は既存の性淘汰の概念を覆すような重要な現象であるが、過去の研究の多くがコピー戦術か否かの報告に留まっており、その適応的意義まで実証した例は皆無である。 昨年度までの研究で、ロウソクギンポ雌のコピー戦術には配偶者探索時の移動コストや捕食リスクを軽減する機能は無いことが示された。そこで、多くの種で観察される全卵食行動、すなわち保護卵が少ない場合に(ロウソクギンポでは1000個末満)、卵を保護する雄がそれらの卵を孵化まで保護せずに全て食べる行動に注目した。本種雌の場合、雌1個体の産卵数は最大でも500個程度なので、雌はすでに他の雌の卵がある巣に卵を追加産卵しなければ、自身の卵が全卵食される可能性が高い。ところが、雌が卵を確認するために、巣内に入ると雄に産卵するまで巣内に閉じ込められるリスクが生じていることが実験的に示された。コピー雌の卵が無い巣への産卵頻度は通常選択を採用した雌よりも低く、実際に孵化まで保護されるケースが多かったことから、コピー戦術には、卵を保護していない雄に強制産卵させられるリスクを回避して、自身の卵の生残率を上げる機能があると考えられた。
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Report
(3 results)
Research Products
(5 results)