マイクロフローシステムによる不安定有機リチウム種の反応制御と機能分子創出への応用
Project/Area Number |
09J04270
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Synthetic chemistry
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
富田 裕 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | マクロ化学 / 有機合成 / 高分子化学 / マイクロ化学 / 有機合成化学 |
Research Abstract |
集積型のフローマイクロリアクターシステムを用いて、有機リチウム種と不斉配位子の錯形成を行った後、配向基を有する共役エンインを作用させ、その後メタノールによるプロトン化を行い、不斉カルボリチオ化反応によるキラルなアレン類の合成法の開発を目指した。まずフローマイクロリアクターシステムを用いて不斉配位子並びに基質の共役エンイン上の配向基の検討を行った。その結果、(一)-スパルテインとカルバモイロキシ基を有する基質との組み合わせを用いた場合に最も高い収率並びにエナンチオ選択性で目的のアレンが得られた。即ち精密に滞留時間を制御し、不斉カルボリチオ化反応により発生させた立体的に不安定な有機リチウム種中間体がエピマー化する前に求電子置換反応へ利用することでエナンチオ選択的な反応が可能となることを見出した。更に様々な求電子剤、有機リチウム種、共役エンイン類を用いた場合においても同様に、高収率かつ高エナンチオ選択的に目的のアレン類が得られることを明らかとした。 一方、これまでにフローマイクロリアクターシステムを用いた精密重合法によりアルキルメタクリレイト類のアニオン重合を従来法では困難な-28度から室温といった緩和された条件下で制御することが可能であることを報告している。今回新たに、本手法においてリビングポリマー生長末端を効率よくブロック重合へと利用できること見出した。即ちフローマイクロリアクターを用いてジフェニルヘキシルリチウム種を開始剤とするBuMAのアニオン重合を行った後、次のモノマー導入までの滞留時間を検討したところ、最適条件下においては単峰性の分子量分布の狭いポリマーが得られ、更に様々なモノマー類の組み合わせにおいても効率よくブロック重合が進行することを明らかとした。
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Report
(2 results)
Research Products
(13 results)