摂動論的繰り込み不可能な場の量子論における有限物理量の分類
Project/Area Number |
09J04296
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Particle/Nuclear/Cosmic ray/Astro physics
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
大谷 聡 神戸大学, 理学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 高次元理論 / 点状相互作用 / 繰り込み群 / 経路積分 / 超対称性量子力学 / 跡公式 |
Research Abstract |
1.5次元時空上の場の理論において、余剰1次元方向の境界条件の問題は1次元量子力学と同様の問題に帰着される。この観点から1次元量子力学の枠内で境界条件の繰り込み群を調べ、その流れを厳密に導出した。1次元量子力学では最も一般的な境界条件は2次元ユニタリー群で特徴付けられることが知られているが、我々はこれを繰り込み群の観点から調べ、最も安定な赤外固定点はディリクレ境界条件であることを示した。他の境界条件を低エネルギーで実現する為には、パラメータの微調整が必要となる。この結果は5次元時空上の摂動論的場の量子論にもそのまま適用可能であるが、摂動論を超えた領域での解析は今後の課題として残る。2.フェルミオンのフレーバー数がNで、余剰次元が半直線の場合、原点での境界条件はN次元ユニタリー群で特徴付けられるが、これはスターグラフと呼ばれる量子グラフにおける境界条件の問題と等価になる。 この観点からスターグラフ上の特に経路積分を調べ、境界条件の情報は経路に対する重み因子として定式化出来ることを示した。特に境界条件が繰り込み群の固定点上にある場合、重み因子は位数2の巡回群のN次元ユニタリー表現として与えられることを示した。これはバルクに相互作用が存在する場合も成り立つもので非常に重要な結果である。応用上は固定点から外れた場合も重要だが、解析の困難さゆえ、その5次元時空上の場の理論への応用は今後の課題として残った。3.ワープした時空上の重力理論に潜む量子力学的超対称性の構造を明らかにした。これは高次元時空上の場の理論のスペクトラムをデザインするうえで重要な結果である。2)と3)の結果は現在執筆中の論文で発表予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)