心臓幹細胞と血管内皮前駆細胞を用いた細胞シートに依る新規心筋再生療法の確立
Project/Area Number |
09J04700
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Thoracic surgery
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松田 剛典 大阪大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2009 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 心臓幹細胞 / 心筋梗塞 / 培養 / 密度 / Notch / 血管内皮前駆細胞 / 細胞シート / 心筋再生 / 国際情報交換 |
Research Abstract |
まず、ヒト心臓幹細胞に対する培養条件の検討では、低密度で培養した細胞、高密度で培養した細胞、或いは、高密度で培養しながらNotchシグナルを阻害した細胞を急性期心筋梗塞モデルラットの心臓へ移植し、培養する際の細胞密度がそれらの細胞が有する治療能力に与える影響を評価した。その結果、低密度培養、或いは高密度培養でもNotc虹シグナルを阻害する事で、その治療能力が高く維持される事が判明した。具体的には、血管密度と組織の繊維化率に関して、それら2つの群で有意な治療効果が認められた。さらにそれらの群では、移植した細胞が心筋細胞に分化している事も確認された。一方で、高密度培養した細胞は、細胞を移植しなかった際に比べて血管密度を有意に上昇させたものの、心機能や組織の繊維化率において治療効果が認められず、心筋細胞への分化も確認されなかった。これらの結果より、低密度培養の様にNotchシグナルを抑制する事に依り、ヒト心臓幹細胞のラット急性期心筋梗塞モデルに対する治療能力が高く維持されるという事が考えられた。 次に、心臓幹細胞と血管内皮前駆細胞を用いた心筋再生療法に関わる研究では、心臓幹細胞シートと血管内皮前駆細胞をラット亜急性期心筋梗塞モデルの心臓へ移植した。その結果、心機能において、心臓幹細胞と血管内皮前駆細胞を同時に移植した群において治療効果を認めた。続いて、そのラットの心臓を回収し組織学的な解析を行った。その結果、血管内皮前駆細胞の移植に因り、移植領域である梗塞領域周辺において血管密度が上昇する事が確認された。さらに、心臓幹細胞シートを構成する細胞が、移植後4週目において心筋細胞へ分化している事も確認された。これらの結果より、心臓幹細胞シートを用いた心筋再生治療においては、その細胞シートを単独で移植するだけでは治療効果があるとは言えないものの、血管内皮前駆細胞と同時に移植する事に依り、その血管新生効果に依り移植した細胞の生着が助けられ、心筋再生を伴った治療効果が得られるという事が考えられた。
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Report
(3 results)
Research Products
(7 results)