多核破骨細胞の各分化段階における遺伝子発現制御機構の解明
Project/Area Number |
09J04705
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied biochemistry
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
延 〓榮 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2009 – 2010
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2010: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
|
Keywords | 破骨細胞 / 多核化 / 転写制御 / 転写活性 / 転写因子 / 転写共役因子 / エピジェネティック制御 |
Research Abstract |
今年度は、昨年度の成果を論文にまとめる事と新たな研究を進める事に注力した。 昨年度には、骨吸収を担う破骨細胞の多核における転写活性化を検討する研究を進め、その結果、多核破骨細胞において全ての核が転写活性を持つことではなく、一部の核だけが転写活性機能を発揮することが示唆された.この成果をまとめ、Genes Cells雑誌に投稿しpublishされた。また、多核破骨細胞における選択的な核活性のmechanismを解明するため、成熟破骨細胞の核膜を用い精製し、いくつのタンパク質を同定した。この結果についても、今年度にまとめ、Biosci Biotechnol Biochem雑誌にpublishされた。 また、昨年度に続き、破骨細胞におけるNFATc1の新たな相互作用因子群を探索する研究も進めた。昨年度は、生化学的な手法により、抗NFATc1抗体カラムを用いたアフィニティー精製を行ない、新たな相互作用因子として、OCANを同定した。今年度は、破骨細胞分化を制御するヒストン修飾因子を明らかにするため、発現patternによるscreeningを行なった。そのため、ヒストン脱メチル化酵素として同定されたJumongi C(JmjC)ファミリータンパク質に注目した。最初に、Raw264細胞でRANKL処理による破骨細胞へ分化させた後、JmjCファミリーの内10種類のタンパク質発現変動を調べたところ、Jmjd5の発現が、破骨細胞分化により減少していた。そこで、破骨細胞分化におけるJmjd5の機能を解析するため、この因子に対するshRNAの恒常発現細胞株を樹立し、TRAP染色により破骨細胞形成をアッセイ行なった。その結果、Jmjd5ノックダウンにより、RNAKLによる破骨細胞形成の促進が観察された。また、破骨細胞特異的遺伝子であるCtsKやDC-STAMPの発現が亢進した。従って、Jmjd5が破骨細胞分化を抑制することが示唆された。
|
Report
(2 results)
Research Products
(8 results)