日本古代における内裏供奉の変遷―宮中所々の特質をめぐって―
Project/Area Number |
09J04709
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Japanese history
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
樋口 圭 (芳之内 圭) 京都大学, 文学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2009 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2011: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2010: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 所々 / 内竪 / 日中行事 / 内豎所 / 内豎 / 進物所 / 御厨子所 |
Research Abstract |
平成23年度は前年度に引き続き(1)平安時代の内竪所と(2)進物所・御厨子所などによる天皇の御膳供奉制度の検討を行い、その結果を論文化する作業を行った。 (1)平安時代の内竪所については、昨年度検討した職掌に続き今年度は機構に焦点を当てて考察を行った。内竪所に所属していた公卿別当・近衛次将・六位別当、頭、官人代(執事)といった上級職員の一覧表を作成し、それぞれの役割や人物の特徴を明らかにした。また機構から読み取れる内竪所と蔵人所との関係や、9世紀末の別当制導入以前の内竪所の職員構成についても言及した。 (2)平安時代の天皇の御膳供奉制度については、大床子御膳・朝干飯御膳・夜候などの日常供奉されていた御膳を考察の対象とした。「蔵人式」や東山御文庫本『日中行事』などの平安時代の日中行事書にみえる御膳供奉の記述を再検討するとともに、古記録の記述を収集・分析し、9世紀末から11世紀末までの御膳供奉の変遷を明らかにした。そのさい、近年議論となっている『西宮記』巻10所引「日行事如左」の成立年代の解明の手掛かりの一つとなる『禁秘抄』所引の『寛平御遺誠』にみえる御膳の時刻の記述についても検討を加え、寛平期の御膳供奉の実態に対する私見を述べた。 今年度に至る研究の成果により、所々などの諸司による内裏供奉の実態やその変遷について新たな知見を得ることができたと思われる。 また2012年1月には東京大学史料編纂所へ出かけ、『小右記』・『中右記』・『禁秘抄』などの写本調査を行った。
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Report
(3 results)
Research Products
(1 results)