Project/Area Number |
09J04809
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Particle/Nuclear/Cosmic ray/Astro physics
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
松本 拓也 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 日本学術振興会特別研究員PD
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | ゲージ/重力理論対応 / 可積分模型 / ヤンギアン代数 / 量子アファイン代数 / スーパーリー代数 / ゲージ理論 / 重力理論対応 / 共形場理論 / 可積分系 |
Research Abstract |
今年度は、ゲージ理論/重力理論対応において重要な役割を果たす可積分模型の無限次元対称性(ヤンギアン代数)をより詳しく考察するために、その量子変形された模型の無限次元対称性(量子アファイン代数)を構成した。その結果、変形される以前にこの模型に無限次元の対称性が存在することの証明は、技術的なもの存在しなかったが、変形された模型においては、散乱行列の二重交叉対称性を利用することによって、ほぼ自動的に対称性が無限次元に拡大するという物理的描像を得ることができた。この点は、量子変形された模型を考察した大きな利点であると考えている。 またこの変形は一変数qによる変形であり、変数qを1に戻すことで元の模型を回復するが、無限次元対称性がどのように再現されるかは非自明であった。われわれは共同研究も結果、その非自明な極限も見出すことができた。今回構成した、量子アファイン代数の観点から従来のヤンギアン代数を反省してみると、本来のスピン鎖模型の有限次元リー代数には含まれず、ヤンギアン代数のみの現れる特殊な対称性が、量子アファイン代数のヤンギアン極限においても重要な役割を果たしていることが分かった。 さらに、今回構成した無限次元対称性を用いることで、2体の散乱行列のみならず、任意の粒子同士の散乱を記述する束縛状態の散乱行列を決定できることが期待され、その点で重要な意味があると考えている。
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