人工トランス型リガーゼリボザイムのRNAテクノロジーへの応用
Project/Area Number |
09J05056
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Chemistry related to living body
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大森 玲 京都大学, 生命科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 人工リボザイム / 生命の起源 / RNAワールド仮説 / 自己複製系 / 人工翻訳制御 / RNAナノバイオテクノロジー / RNAモジュール工学 / RNA三次相互作用 / RNA自己複製系 / RNAナノバイオケクノロジー / RNA構造 |
Research Abstract |
本研究では、試験管内進化法とRNA分子設計を融合させることで得られた、高いモジュール性を有し、構造の人工的改変が容易なDSLリボザイムを用い、(1)リボザイムを利用したRNA自己複製系のモデル構築、及び(2)リボザイムによる新規翻訳制御システムの構築を目指した。 (1)研究実施計画の通りRNA自己複製系の構築に成功した。本研究で作製した新規自己複製RNAモデルは(1)RNA-1とRNA-2の基質複合体が、一分子から成る完全長リボザイムと同等のリガーゼ活性を発揮可能であり、原始地球に存在しうる短鎖長RNA分子のみで構成されるself-assemble RNA複製モデルを構築につながった。また、(2)リボソームなどに多く存在するRNA三次相互作用モチーフを構造設計に利用することにより、自己複製~多様化の進化過程を再現することに成功した。この成果により、RNAワールド仮説のモデル構築におけるRNA三次相互作用モチーフの存在意義について新たな仮説を示すことができた。 (2)昨年度に引き続き、リガーゼリボザイム依存的にタンパク質コード領域の発現が開始する人工翻訳制御システムの翻訳制御機能を検証した。具体的なシステムの設計は「トランス型DSL(tDSL)の3'側基質RNAの下流に緑色蛍光タンパク質(EGFP)をコードするORFを、その5'側に連結される基質RNAにリボソーム結合部位(RBS)をそれぞれ付加した。これについて(1)大幅に改変した基質RNAに対してtDSLのリガーゼ活性が正常に機能するか検証し、リガーゼ反応による目的の反応産物(=mRNA)の生成を確認した。(3)リガーゼ生成物であるmRNAの翻訳反応が、それに結合するリボザイム分子存在下で阻害されないかどうか検証し、リボザイム分子がその反応生成物であるmRNAの翻訳反応効率に影響しないことを確認した。以上で予備実験を完了し、現在触媒反応と翻訳反応の条件を擦り合わせ、リガーゼ反応に伴う翻訳制御系をin vitroで構築中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)