Project/Area Number |
09J05136
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
竹内 一翔 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 転写 / 遺伝子発現制御 / クロマチン / 薬物代謝 / 肝再生 / 転写因子 / 核内受容体 / SXR / ポリコーム / ヒストン修飾 |
Research Abstract |
核内受容体はリガンド依存的に特定の遺伝子の転写を調節する転写因子である。このリガンド依存的な転写調節能には、転写共役因子が重要な役割を果たしている。近年、転写共役因子は複数のタンパク質を含む複合体として存在し、組織特異的な転写制御や染色体の構造調節といった局面で機能していることが明らかになってきた。オーファン核内受容体SXR(Sterid and Xenobiotic Receptor)は薬物の代謝・排泄や生体外異物の解毒を調節する因子であり、肝臓、腸管、肺、乳癌細胞などで発現している。また、ノックアウトマウスの解析からも薬物代謝のみならず、肝臓の再生にも重要である。SXRは抗生物質リファンピシン、骨粗鬆症治療薬タモキシフェン、そして胆汁酸の一種であるLCA(Lithocolic Acid)などをリガンドとして、薬物代謝酵素CYP(Cytochrome P450)3A4やP-糖タンパク質MDR1などの遺伝子発現を転写レベルで誘導する。しかしながら、SXRによる組織特異的な転写調節機構については不明なままである。 そこで、本研究では肝臓に由来する培養細胞から、SXRと相互作用する転写共役因子群を生化学的に精製することにより、SXRに特異的な新規の転写共役因子複合体を同定し、SXRを介した肝臓における薬物代謝の誘導機構の解明を試みる。本研究により得られた知見は、薬物代謝の制御を目的とした創薬においてターゲット分子の候補を提供するものであり、医療面でも非常に重要である SXRと相互作用する因子として、ポリコーム様因子Sfmbt1(Scm-like with Four MBT domains 1), F-box型E3ユビキチンリガーゼFBXW7(F-box with WD 7)を同定した。これらは、ともにユビキタスに発現している。Sfmbt1については、SXRリガンド依存的に誘導されること、および、SXR依存的な転写の活性化に対して抑制的に作用することが判明した。
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