遺伝学的手法による新たなMAPキナーゼインヒビターのスクリーニング法の確立・応用
Project/Area Number |
09J05902
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
高田 宏文 近畿大学, 薬学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | MAPキナーゼ / シグナル伝達路 / 分裂酵母モデル生物 / in vivo real-time MAPKシグナルモニタリングシステム / 分子遺伝学 / ゲノム創薬 / 抗癌薬 / MAPKインヒビター / シグナル伝達経路 / スクリーニング / 抗がん薬 |
Research Abstract |
MAPキナーゼ(MAPK)シグナルは、高度に保存された細胞内シグナル伝達経路であり、高等生物におけるERK MAPKは細胞増殖のみならず発がんメカニズムにも深く関与する。 現在までに申請者らは、高等生物のERK MAPKの分裂酵母ホモログであるPmk1 MAPKの標的因子である転写因子Atf1依存的に遺伝子発現が制御される新規遺伝子として細胞表面膜タンパク質であるEcm33を同定し、Ecm33が細胞内Ca^<2+>濃度の調整に関与することを明らかとした(Takada et al., Mol. Biol. Cell 2007,2010)。 今年度はEcm33の細胞内Ca^<2+>濃度の調節メカニズムを明らかにするために、Ecm33と機能的に関係する因子を分子遺伝学的手法により探索した。その結果、Ecm33は細胞表面に局在するCa^<2+>チャネルを介して細胞内Ca^<2+>濃度を調節することで、Pmk1 MAPKシグナルを抑制することが示唆された。これらの成果は、平成22年度日本薬学会近畿支部奨励賞を受賞しており、上記の内容は学術的にも社会的にも注目されていると考えられる。 また当研究室では分裂酵母モデル生物を用いたMKPKシグナル阻害候補化合物のスクリーニング系を確立しており、現在までにこのスクリーニングによって新規MAPKシグナル阻害候補化合物が同定されている。今年度は同定された新規MAPKシグナル阻害候補化合物の標的タンパク質を同定するとともにこの化合物が高等生物においても同様にMAPK活性を阻害するのか否かを検証した。その結果、新規MAPKシグナル阻害候補化合物は、高等生物においてもMAPK活性を阻害することで抗がん作用を有することを明らかとした。 近年、高等生物のERK MAPK経路を標的とした低分子阻害剤が数多く開発されており、今回の研究成果は新たな抗がん薬の開発に貢献できることが期待される。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)
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[Journal Article]2009
Author(s)
佐藤亮介
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Journal Title
蛋白質核酸酵素 mRNAプログラム(共立出版)
Pages: 2207-2212
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