フェレット視覚系視床核における入力刺激特異的な層構造形成メカニズム解析
Project/Area Number |
09J05926
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Neuroscience in general
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岩井 玲奈 東京大学, 医学部附属病院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2010: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 視覚神経系 / 外側膝状体 / 分化過程 |
Research Abstract |
網膜神経節細胞(RGC)から外側膝状体(LGN)に至る神経回路をモデル系に用いて、入力刺激特異的な神経回路の形成メカニズム解析を進めた。本年度は、網膜-LGN回路における眼選択的な軸索投射の形成メカニズムに注目した解析を行った。 左右の眼球由来のRGC軸索はLGN内で分離して、異なる領域に投射する(眼特異的軸索分離)。眼特異的軸索分離の過程には、左右の眼球網膜の自発発火による神経活動依存的なRGC軸索間の競合が重要であると考えられている。実際に、薬剤投与により網膜自発発火を抑制すると眼特異的軸索分離が阻害され、左右の眼球由来のRGC軸索はLGN内でオーバーラップしたままとなる。眼特異的軸索分離の阻害要因には、上述の神経活動依存的な軸索競合が考えられているが、これまで検討されていなかったもう一つの可能性にLGN分化進行が指摘されてきた。この可能性について実験的に検証されてこなかった理由として、眼特異的軸索分離が生じる時期のLGN神経細胞の分化過程を検討するための分子マーカーがなかったことが大きい。そこで本研究課題では、分子マーカーの単離を通じて、眼特異的な軸索分離の阻害時のLGN分化過程の進行の有無を検討した。 本年度の研究により、以下のことが明らかとなった。 1)眼特異的軸索分離の阻害下でもLGN分化は完全には阻害されていないこと 2)LGNへの軸索入力除去下においてもLGN分化は完全には停止していないこと これらの結果から、網膜自発発火抑制によるRGC軸索分離の阻害には、LGN分化阻害は関与しないことが明らかになった。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)