Project/Area Number |
09J05951
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Aesthetics/Art history
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
小野 英二 早稲田大学, 文学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 仏教美術 / 浄土教 / 阿弥陀如来 / 阿弥陀仏五十菩薩像 / 蓮華 / 十往生阿弥陀仏国経 / 浄土往生信仰 / 美術史 / 阿弥陀如来像 / 阿弥陀仏五十菩薩 |
Research Abstract |
本研究では、7世紀中国・韓国・日本の阿弥陀造像を主な対象とした、広いフィールドを規定している。阿弥陀浄土教が大成された同時期中国の造像活動や図像的特徴などに注目しながら、その韓国、日本に与えた影響を跡付けることを目的とした。研究課題としたことは、一つは7世紀に流布した特徴的な図像である「阿弥陀仏五十菩薩像」の造像背景あるいは来源を探ることである。これについては、前年度までの調査実績も合わせて、日韓中の関連作例を広く調査できた。合わせて、中国南北朝末期~初唐にいたる北朝地域の仏教活動に注目し、いわゆる末法思想の興起や、それに伴う様々な造像活動を調査した。同時代には、『無量寿経』や『観無量寿仏経』などに依拠した図像の作例があり、それらについては先論があるものの、初唐~盛唐期に完成を見る阿弥陀浄土教美術のバリエーションからしてみれば、未だ解明されない部分は多い。今回対象とした「阿弥陀仏五十菩薩像」の図像も、作例の比較検討を通じて、そうした北斉~唐へと展開する造像流行の中で生み出された可能性が考えられ、浄土教美術発展の一場面を解明しえたと考えている。いま一つの課題は、阿弥陀浄土の図像に顕著である蓮華のモチーフの広がりを探ることで、観覧者が受ける浄土イメージの実態を探ることであった。蓮華のモチーフ、また同根の蓮華の茎を縦横に伸ばして繁茂させる表現は、元はインド美術に見られる生命の表現であった。こうした表現は南北朝以降の中国で徐々に表れており、中国では特にこれが浄土教美術において欠かせない要素となったことは明らかである。関連する作例が多岐にわたるため、成果の構築が難しい課題であったが、関連作例の文献資料などから、成果の発表を期している最中である。これらは一方では往生のイメージ、あるいは仏法の揺るぎない連続性の象徴として認識されたと思われる。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)