Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Research Abstract |
本研究は,学習者の英語音声の韻律的側面,とくにリズムの制御能力を,英語教師による主観評価に代わって客観評価する計算機モデルを構築することを目指す.韻律的な情報を伝える3つの要素である,音声の長さ,大きさ,高さの変化について,学習者の制御特性と英語教師の評価特性の両面から多角的に分析する.それらの結果を組み合わせて,英語教師による主観評価を高い精度で模擬する客観評価モデルを構築し,試用実験によってその有効性を確かめる.本年度は,日本語音声と比較して英語音声のリズムを特徴づける,強勢のある音節(強音節)とない音節(弱音節)の持続時間の対比に焦点を当て,以下の成果を得た.まず,強音節と弱音節の持続時間の対比の特徴を利用した客観評価モデルの構築を試みた.学習者音声の習熟度をより的確に表現する評価尺度を検討した結果,強音節を中心に前後に隣接した弱音節の半分ずつが連結して構成するリズム区分を設定し,その区分内で計測した比率を話者内で平均したものが有効であることが判明した.次に,英語音声のリズムの評価では,学習者の習熟度の表れ方や評価者の評価の正確さは,用いる検査文の特性に依存することから,より的確に学習者の習熟度を評価するための検査文の必要条件について検討した.必要条件の単位には,強音節と弱音節との繰り返しによる英語のリズムの中でよく知覚される強音節の特性に着目して,検査文1文に含まれる強音節の個数を用いた.学習者による発話や評価者による評価が緻密になされる範囲内で行った分析により,検査文1文に強音節が3個含まれることが,リズムの評価に有効な検査文の必要条件であることが明らかとなった.本年度に得られた結果では,評価の尺度や対象を考慮することにより,より高い精度で主観評価を模擬する客観評価モデルの構築が可能となることが示された.
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