Project/Area Number |
09J06303
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Synthetic chemistry
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
杉江 敦司 神戸大学, 工学研究科, 助教
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2010: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 金ナノ粒子 / チオール / 表面修飾 / 遷移金属触媒反応 / 鈴木・宮浦カップリング / THP保護基 / 金チオラート / パラジウム触媒 / ボロン酸エステル / トリブチルホスフィン / フェニルシラン |
Research Abstract |
金ナノ粒子はチオールをはじめとした表面保護剤存在下,金イオンを還元することで得られる。この金ナノ粒子に機能性を付与して機能性材料などに応用するため,粒子表面上のチオール誘導体を有機反応によって修飾する手法が研究されている。反応としては既に求核置換反応などが報告されているが,遷移金属触媒反応の報告例はまだ少ない。そこで本研究では,金ナノ粒子に吸着させた有機分子を基質とした遷移金属触媒反応を検討することで,有機分子の官能基変換法として優れた手法である触媒反応を金属表面の微細加工技術へと発展させることを目指した。 1.金ナノ粒子の新規合成法の開発:金とチオールから生じる金チオラートにトリブチルホスフィンを添加することで溶解性に優れた錯体を得た。この錯体を用いることで,様々な有機溶媒中での金ナノ粒子合成に成功した。また,金ナノ粒子合成においてチオールの代わりにTHP(テトラヒドロピラニル)基で保護されたチオールを用いてもTHP基の脱保護を経ることなく金ナノ粒子を直接合成できることを見出した。 2.金ナノ粒子表面上での遷移金属触媒反応:THP保護チオールを用いる手法により,粒子表面上にヨードフェノキシ基が導入された金ナノ粒子を合成した。この粒子を基質として,パラジウム錯体を用いる鈴木・宮浦カップリング反応を試みたが反応の進行は確認できなかった。そこで,高い熱的・化学的安定性を有するジチオール保護金ナノ粒子を設計,合成した。この粒子を用いて粒子表面上で鈴木・宮浦カップリング反応と薗頭カップリング反応を進行させることに成功した。 本研究により金ナノ粒子の表面修飾のための分子設計が有利になるとともに,遷移金属触媒を用いたカップリング反応が金表面の微細加工技術へ利用可能になることが期待できる。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)