超流動ヘリウム中における量子渦のケルビン波の検出とそのダイナミクスの解明
Project/Area Number |
09J06355
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Condensed matter physics II
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
永合 祐輔 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 超流動ヘリウム / 量子渦 / 量子乱流 / 振動流 |
Research Abstract |
超流動ヘリウム中量子乱流生成の原因の一つである、振動流によって量子渦上に誘起されるケルビン波を超伝導細線振動子で観測するため、希釈冷凍機を用いて~10mKで実験を行っている。ケルビン波を検出するために、ピエゾアクチュエータ(PAB4010)の先に直径70μm金属線(針)をつけ、その先と細線振動子の間の距離を100μm以内に近づけた実験装置を作成した。このことにより、振動子と針の間に橋渡しする付着渦糸を実現できる。この渦糸を振動子によって振動させた状態でPAB4010を駆動し、振動子-針間距離を変化させることで、ケルビン波の共鳴モードを観測することができると期待される。 まず、ヘリウム減圧排気冷却用冷凍機を用いて1.2K超流動^4He中でこの実験装置の駆動テストを行い、その後、実験装置を希釈冷凍機に組み込むためのセル容器を作成した。容器下部には、熱交換率を向上させるため銀パウダーを焼結させ、渦を減らすため実験装置が入る容器上部との間を小さい穴でつなぐ構造にした。 実験セル容器完成後、容器単体で真空漏れテストを行い、その後希釈冷凍機に設置した。液化速度を調節するための流量調節弁付流量計をとりつけ、配管やバルブ、配線を増設した。 希釈冷凍機で実験セルを~10mKまで冷却し、まず真空でPAB4010駆動テストを行った。この温度でも一昨年の1.2Kでの予備実験の時と同様、±60μm程度変動可能であることが新たにわかった。その後、ヘリウム注入ラインに真空漏れが見つかったため、室温に戻し、修理を行った。現在、再度~10mKまで冷却し、ケルビン波探索実験が進行中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)