Project/Area Number |
09J06739
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Environmental impact assessment/Environmental policy
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Research Institution | National Institute for Environmental Studies |
Principal Investigator |
坂本 正樹 National Institute for Environmental Studies, 環境リスク研究センター, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2009 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 陸水学 / 生態学 / 生態毒性学 / プランクトン / 化学物質 / 環境リスク / 実験 / 湖沼 |
Research Abstract |
湖沼生態系内では様々なプランクトン種の間でケミカルコミュニケーション(情報化学物質を介する)が行われており、これが種間競争、捕食-被食関係の面で複雑に係わり合い、群集が構成されている。本研究では「プランクトン群集構造を決定する生物間相互作用の役割とメカニズムを解明し、それを撹乱する人為化学物質の影響を解明すること」を目的としている。さらに、数理モデルを用いた解析によりこれを定量的に示すことを目指してきた。 これまでに行った研究から、ミジンコの防御形態は捕食者の情報化学物質(カイロモン・化学刺激)による誘導の他に、捕食者との物理的な接触による刺激(物理刺激)によって特有の防御形態が発現されること(Sakamoto et al., 2007)、ゾウミジンコの形態変化は微量の殺虫剤(カーバメイト系)に曝されると抑制されることがわかっている(Sakamoto et al., 2006)。さらに、実際の生態系に近いモデル群集でも同様の影響がみられることを明らかにした(Sakamoto and Tanaka, in prep)。 今年度はこれらを踏まえ、(1)構成種の違いによりプランクトン群集が受ける化学汚染の影響が異なること、(2)野外群集においてミジンコの形態防御が系全体の食物網構造を変化させるほどの影響を持つこと、(3)種特異的な捕食防御戦略はミジンコとその捕食者の季節動態にも影響しうること、(4)ワムシ類では行動や形態の変化の他に対捕食戦略が存在することを明らかにした。 上記の(1)~(4)についてはそれぞれ、学術誌に投稿中もしくは投稿準備中である。また、(1)については日本陸水学会でポスター発表を行い、優秀ポスター賞を頂いた。
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