微細形態学的アプローチによる分裂期スピンドル構築メカニズムの解析
Project/Area Number |
09J06795
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Cell biology
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
上原 とも子 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2009 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2011: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2010: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 紡錘体 / 微小管 / 加圧凍結置換固定 / 三次元トモグラフィー / RNAi / U2OS / オーグミン / γ-チューブリン / 分裂期紡錘体 / 電子顕微鏡 / ヒト骨肉腫由来U2OS細胞 / 免疫電顕 / 分裂期スピンドル / γチューブリン / Functional & Correlative Microscopy / ショウジョウバエS2細胞 |
Research Abstract |
従来、高等動物の紡錘体は、中心体および染色体近傍で生成される微小管によって形成されると考えられてきた。しかし最近、ショウジョウバエ培養細胞を用いた全ゲノム規模のRNAiスクリーニングによって、紡錘体内部からの微小管生成に必須の新規タンパク質複合体"オーグミン"が発見された(Goshima et al.2007 Science)。オーグミンは動物から植物まで広く保存されており、ヒト培養細胞において、機能的な紡錘体形成に必須であることがわかった(Uehara et al.2009 PNAS)。オーグミンは、微小管重合核形成因子のγ-チューブリン複合体を紡錘体内部の既存の微小管上にリクルートすることで、そこからの新たな微小管生成に携わると考えられている。しかし、これまでに行われた蛍光顕微鏡解析では、紡錘体内部の構造を微小管一本一本のレベルで観察することが不可能であるため、微小管依存的微小管生成の実体は明らかになっていない。そこで本研究は、オーグミンによる微小管依存的微小管生成に焦点を当て、紡錘体内部の構築を微細構造学的に追究することを目的とした。 まず、ヒト培養細胞U2OSの加圧凍結置換固定法を確立し、この方法で作製した試料を用いて、未処理およびオーグミンをRNAiした細胞の中期紡錘体の三次元トモグラフィー像を取得した。次に、これらの画像に含まれる微小管などの微細構造をトレースすることによって三次元モデルを作成し、定量解析した。その結果、未処理細胞において、微小管のclosed endと直近の1本の微小管との間にend-linkが見られ、この構造が微小管依存的微小管生成の第一段階を担っている可能性が推察された。た。本研究により、オーグミン依存的に形成される紡錘体内部の新規微細構造を同定し、紡錘体の構築に関する新たな基本的情報を与えた。
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)