環境ストレスにおける植物ミトコンドリアPTPの役割の解明
Project/Area Number |
09J06801
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied molecular and cellular biology
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
舘田 知佳 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 植物ミトコンドリア / 環境ストレス / 植物細胞死 |
Research Abstract |
本研究では、植物のPTP構成因子をターゲットとして、様々な環境ストレスによって引き起こされる細胞死やストレス耐性のメカニズムを調査することを目的としている。平成21年度の研究から、シロイヌナズナに存在している4種類のVDACは、それぞれ独立した機能を保有していること、さらには、全てのVDACが罹病性ならびに抵抗性のバクテリア感染時に誘導されることを確認した。平成22年度の研究において、シロイヌナズナに存在するVDACのうち全てミトコンドリアに局在するVDAC、ミトコンドリア以外にも局在するVDACが存在していることを確認した。そこで、ミトコンドリアのみに存在するVDAC1ならびにVDAC3の病原菌防御反応時の作用機構を解明すること、ならびに、病原菌防御反応時にVDACと相互作用する因子の探索を目的として研究を行った。vdac1,vdac3ノックアウト変異体におけるバクテリアの増殖量を測定したところ、vdac1ノックアウト変異体、かつ抵抗性のバクテリア感染時においてのみバクテリアの増殖量が増加することがわかった。さらに、抵抗性のバクテリア感染時に誘導される活性酸素の発生や、細胞死の誘導が、vdac1ノックアウト変異体において遅れて生じることを確認した。これらの結果から、VDAC1は、病原菌抵抗性反応に単独で重要な働きをしていると考えられる。しかしここで、罹病性、抵抗性の両バクテリア感染時にVDAC1が誘導されるにもかかわらず、抵抗性のバクテリアにおいてのみバクテリアの増殖量に違いが見られることから、バクテリアのエフェクターに着目した。BiFC法などを用いた結果、VDAC1とバクテリアのエフェクターが相互作用している可能性が示唆された。これらの結果から、罹病性のバクテリアにおいては、エフェクターがVDACと相互作用することによって機能を阻害している可能性が考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)