Project/Area Number |
09J07332
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Living organism molecular science
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
田邊 陽一 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2009 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | グルカン / 蛋白質 / 構造機能解析 / 等温滴定型熱量計 / 核磁気共鳴 / 糖加水分解酵素 / 国際情報交換 / アメリカ / 酵素 / 機器分析 / X線結晶構造解析 / オリゴ糖 / グルカナーゼ |
Research Abstract |
昨年度は、endo1,3-β-glucanase触媒ドメインとβ-1,3オリゴ糖との分子間相互作用を等温滴定型熱量計により行った。本年度は、同酵素の糖認識機構について更に知見を得るため、β-1,3β多糖であるラミナリンとの分子間相互作用を同手法により解析した。その結果、同酵素はオリゴ糖と同程度の結合力でラミナリンと結合すること、1分子のラミナリンに対して平均で3分子の酵素が結合することが明らかとなった。また、B-1,3グルカンの多くは3重らせん構造を形成するのに対し、同実験からラミナリンは1本鎖であることも示唆された。そこで、超遠心分析装置及び示差走査型熱量計によりラミナリンの分子量分布や高次構造も解析したところ、ラミナリンが主に1本鎖として存在することを支持する結果が得られた。ラミナリンは酵素の基質としてのみならず、免疫生物学領域においても研究材料として用いられている。本研究結果は、蛋白質科学だけでなく、糖質科学など幅広い分野に貢献し得るものである。 昨年度、優秀若手研究者海外派遣事業により、米国のUniversity of Pittsburgh, School of Medicineにおいて、核磁気共鳴(NMR)実験を行った。本年度は、昨年度から行っているアミノ酸帰属作業を更に効率的に進めるため、各アミノ酸を特異的に^<15>Nでラベル化するアミノ酸選択的ラベル法を用いた。その結果、いずれのアミノ酸ラベル化サンプルにおいても、良好なデータが得られた。同実験結果と昨年度遂行したβ-1,3オリゴ糖滴下実験(化学シフト摂動法)の結果と合わせて、触媒反応や糖結合に関わる重要なアミノ酸残基のピークを帰属できた。同手法により、蛋白質と糖の相互作用を解析した例は未だ少なく、これらのデータは重要な知見となる。
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