雌雄異株植物ヒロハノマンテマのY染色体欠損誘導と花芽メリステムの雌雄性の撹乱
Project/Area Number |
09J07377
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Morphology/Structure
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
石井 公太郎 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 性決定 / 重イオンビーム / ヒロハノマンテマ / 雌雄異株植物 |
Research Abstract |
本研究の目的は、「性の二型性」という観点から花芽メリステムの形成過程を明らかにするため、雌雄異株植物ヒロハノマンテマの花芽メリステムの雌雄性に関わる遺伝子群を同定することである。ヒロハノマンテマはXY型の性染色体をもち、XY染色体コードのシロイヌナズナの花成制御遺伝子のホモログが3個単離されている。しかし、ヒロハノマンテマでは形質転換系や遺伝子ノックアウトといった一般的な遺伝子解析手法が確立されていなかった。このため、本研究では標的遺伝子の欠損変異体の直接単離が見込める「重イオンビーム高速4Dスクリーニング」法を確立し、これら遺伝子の機能解析を行うため、以下の実験を行った。 (1)変異原照射個体群1008個体を形態観察し、無性花変異体、両性花変異体、雄蕊形成不全変異体、葯形成不全変異体をそれぞれ1、5、2、5個体得た。これらは花芽メリステムの雌雄性に関与する遺伝子群のいずれかが欠失しているとみられ、遺伝子機能を調査するための貴重な資源となる。 (2)1008個体の変異原照射個体群のDNAライブラリから、シロイヌナズナの花成制御遺伝子のホモログ4つについて、欠失個体をそれぞれPCRによりスクリーニングした。S1WUS1、S1WUS2はそれぞれ4個体、3個体で欠失が確認された。S1WUS1を欠失する変異体#996は欠失領域が約100bpであり、重イオンビーム照射による変異が高速4Dスクリーニングで検出可能であることが示唆された。 (3)両性花変異体GP5株から切除した茎に毛状根産生用ベクターを有するアグロハクテリウムを感染させ、毛状根を作製した。変異体の染色体の形態観察が可能となった。また、GFP発現ベクターを有するアグロハクテリウムを花序浸し法により感染させ、植物体内でのGFP発現を試みている。遺伝子導入が可能になれば、ヒロハノマンテマでの遺伝子機能解析が革新的に容易になると期待される。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)