Project/Area Number |
09J07564
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Chinese philosophy
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐々木 聡 東北大学, 大学院・文学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2010: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2009: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
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Keywords | 鬼神観 / 妖怪 / 悪鬼精怪 / 辟邪 / 雑占 / 初期道教 / 基層文化 / 精怪 / 雑占書 / 俗信 |
Research Abstract |
前年度から引き続き、優秀若手研究者海外派遣事業による助成を受け、中国・復旦大学古籍整理研究所にて本研究に従事した(2010年2月~本年1月)。派遣中は、陳正宏教授(書誌学)・余欣副教授(敦煌学)らの指導を受け、特に資料の基礎的検討に力を入れて本研究を遂行した。先ず、前年度の『白澤圖』の研究を受け、関連資料である敦煌本『白澤精怪圖』の資料的性格を明らかにするため、6月にフランス国家図書館にて原本の実見調査を行った。この調査により、従来知られていなかった複雑な来歴や書名の問題点などを指摘し、資料的性格の解明に繋げた。その成果については、復旦大古代史研究班ワークショップでの報告(11月3日)を経て、海外学術誌に投稿した(「法蔵『白澤精怪圖』(P.2682)考」、審査中)。また、平行して本研究遂行上重要な資料である唐・瞿曇悉達『開元占經』についても、書誌的調査を行った。本書は、先行研究では海外所蔵資料の調査が不十分であったが、報告者は日本・中国・台湾の各研究機関が所蔵する抄本の大部分を調査し、抄本の流布系統を明らかにした。中でも、復旦大所蔵の明憲宗御製序本の発見は、従来不明であった写本系統の解明に繋がるだけでなく、本書のテキスト校訂研究にも裨益する重要な成果と言える。派遣終了後、日本中国学会若手シンポジウム「中国学の新局面」(3月26日、東京大学)にて、本研究の総括的な成果を報告した(「『白澤圖』をめぐる辟邪文化の広がりとその鬼神観」)。本報告では、『白澤圖』を一例に、神仙道の志向性の強い辟邪書が、時代が下るにつれ、形式を変え、人々の基層文化の中に浸透してゆく過程と鬼神観の変遷を明らかにした。また、前年度に行った初期道教経典に見える鬼神観及び辟邪文化と対比・比較しうる視点も提示した。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)