Project/Area Number |
09J07617
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Developmental biology
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
浦 大樹 金沢大学, 医学系, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2010: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 幹細胞 / 転写因子 / ヒストン修飾 / エピジェネティックス / 自己複製 / ES細胞 / Eed / Sox2 / 未分化性維持 |
Research Abstract |
胚性幹細胞(ES細胞)の未分化状態は、転写因子やクロマチン修飾因子に代表される様々な分子によって制御されていることがこれまでに報告されている。ES細胞の未分化性を維持するためにはこれらの分子群が互いにクロストークを行うことによって協調的に未分化状態を制御することが必要であるが、そのようなクロストークの実態は不明のままであった。そこで今年度は、これまでに進めてきたクロマチン修飾因子であるポリコーム分子Eedに関する研究を発展させる目的で、Eedとクロストークを行っている転写因子の探索を行った。その結果、Eedが未分化維持に必須な転写因子であるSox2の発現を間接的にではあるが正に制御していることを見出した。さらに興味深いことに、Sox2もEedのプロモーター領域に直接結合してEedの発現を正に制御することも見出し、この2つの分子がES細胞において正の制御ループを形成していることを明らかにした。このことは、ES細胞が未分化/分化状態を遷移する際に観察される遺伝子発現の変化とクロマチン構造の変化の間の協調性保持にEed/Sox2制御ループが関与している可能性を示唆している。さらに、Sox2がヒストンのアセチル化を促進することによって未分化関連遺伝子の発現を正に制御するのと平行して、EedがヒストンH3のLys-27のメチル化を促進して分化関連遺伝子の発現を抑制することにより、この制御ループがヒストン修飾を介したES細胞の未分化性維持に関与していることも明らかとした。
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