疾病構造を考慮した日本人の理想的な体格を検討する前向きコホート研究
Project/Area Number |
09J08109
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Public health/Health science
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
永井 雅人 東北大学, 大学院・医学系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2009 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | Body Mass Index / やせ / 肥満 / 年齢 / 死亡リスク / 死因 |
Research Abstract |
3年計画の3年目となる本年度は、まず昨年度にコホートデータの追跡期間が延長されたことを受けて、初年度に検討した性・年齢階級別のBMIと全死因死亡リスクの関連について再解析を行った。その上で本年度までに得られた性・年齢階級別のBMIと全死因死亡リスク・死因別死亡リスクの結果から、性・年齢階級に応じた日本人の死亡リスクの最も低いBMIを明らかにした。 解析対象者は40~79歳の43,972名(男性:21,038名、女性:22,934名)で、13年3カ月追跡している。BMIを<18.5(やせ)、18.5-20.9、21.0-22.9、23.0-24.9、25.0-27.4、27.5-29.9、≧30.0(肥満)に7区分し、年齢を中年者(40~64歳)、高齢者(65~79歳)に層別化して、BMIと全死因死亡リスク・死因別死亡リスクとの関連をCox比例ハザードモデルより求めた。共変量は喫煙習慣、飲酒習慣などである。 BMI23.0-24.9を基準とした時、男性の全死因死亡リスクはやせの中年者で21%、高齢者で53%、肥満の中年者で65%、高齢者で13%上昇した。また、10%以上のリスク上昇が観察されないBMIの範囲は中年者において18.5~24.9kg/m^2、高齢者において21.0~29.9kg/m^2であった。女性の全死因死亡リスクはやせの中年者で32%、高齢者で34%、肥満の中年者で22%、高齢者で23%上昇した。また、10%以上のリスク上昇が観察されないBMIの範囲は、年齢階級に関わらず21.0~29.9kg/m^2であった。一方、死亡リスク上昇に寄与している死因は男女ともに年齢階級によって異なり、やせでは肺炎、女性及び男性中年者のCVD、肥満では男性及び女性高齢者のCVD、中年者のがんであった。 死亡リスクを減少させるためにはやせ及び肥満を予防し、人々の体格を上記の範囲に収まるようにすると共に、やせ及び肥満に対して性・年齢階級に応じた死亡リスクの高い上記の疾病に対する予防を行うことが有効と考える。本研究にはいくつかの限界が含まれており、性・年齢階級別のBMIと全死因死亡リスク・死因別死亡リスクから日本人の死亡リスクが最も低いBMIを明らかにし、やせや肥満の死亡リスクを減少させるにはどのような対策が有効かを検討するためには、より大規模なデータを用いたさらなる詳細な研究が必要と考えられる。
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Report
(3 results)
Research Products
(52 results)