ポスト注意における視覚表象に関する認知心理学的研究
Project/Area Number |
09J08272
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Experimental psychology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中島 亮一 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2010: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 情景知覚 / 視覚表象 / ブリッカー変化検出課題 / ワンショット変化検出課題 / ポスト注意 / オブジェクト表象 / 変化の見落とし / 変化検出 / フリッカー法 |
Research Abstract |
情景記憶研究において、一度視覚的注意を向けられた情景内のオブジェクトの視覚表象(ポスト注意の視覚表象)は長期的に記憶に保持されると言われている。さらにそのオブジェクトの視覚表象は、その周辺情報と結合して保持されており、それゆえ情景内のオブジェクトの記憶課題において、情景文脈が想起手がかりとして有効であることも報告されている。しかしこの仮説は、典型的な情景記憶課題を用いた研究に基づいている。そのため、情景内のオブジェクトのポスト注意における視覚表象が、常に情景文脈と結合して保持されているのか、意図的に多くの情報を記憶しなければならない記憶課題においてのみ文脈と結合して保持されているのかは明らかではない。そこで、一度に多くの視覚表象を保持しなければ課題を遂行できないワンショット変化検出課題と、多くの視覚表象の保持が必要ではないと考えられるフリッカー変化検出課題において、保持された視覚表象が情景文脈と結合しているか否かを検討した。実験結果から、ポスト注意における情景内のオブジェクトの視覚表象は、常に情景文脈と結合して保持されているわけではないと考えられる。一般的な情景記憶課題においては、一度の大量の情報を記憶しなければならないため、いろいろな情報を結合させて覚えた方が効率的である。それが情景と物体の表象の結合につながっていると考えられる。この研究から、ポスト注意の視覚表象も、注意を向けた時の条件によって異なる性質を持つことが示された。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)