Project/Area Number |
09J08327
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Reaction engineering/Process system
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
杉目 恒志 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2009 – 2010
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
|
Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
|
Keywords | 単層カーボンナノチューブ / スパッタ法 / 化学気相成長 |
Research Abstract |
透明電極への応用を考えた単層カーボンナノチューブ(Single-walled Carbon Nanotube, SWCNT)の成長機構の理解とカイラリティ制御合成を検討した。全体を通して触媒金属の膜厚を広範囲にスクリーニングするためにコンビナトリアル手法を用い、実験を効率化した。 Co触媒によるC2H5OHからのSWCNT合成にA12Ox下地を適用し、SiO2下地と比較検討した。1.3nm以上と厚いCo触媒では両方の下地上で多層CNTがミリメートルスケーワレで成長するのに対し、0.62-1.0nmと薄いCo触媒ではAl2Ox上のみでSWCNTがミリメートルスケールで成長した。CNTの成長の急停止を見出し、初期成長速度はAl2Ox上とSiO2上で同様な一方、成長時間はAl2Ox上で長いことが分かった。成長停止直前にCNT析出の振動現象が観察され、触媒粒子への炭素の取り込みと吐き出しのバランスが崩れることが成長停止の原因であると考えられた。Al2Oxの作用としてCo粒子の構造変化の抑制や成長速度の加速が示唆されたが、今後更なる検証が必要である。 また気相反応と触媒反応を分けた検討を行い、新たに作製した"Cold-gas CVD"装置を用いることで、SWCNTを成長させる直接の前駆体について調べた。C2H5OHを炭素源に用いた場合に垂直配向CNTを成長させるためには気相反応が重要であり、C2H5OHの熱分解によって生じたC2H2が垂直配向単層SWCNTの成長の直接の前駆体になっていることが分かった。 さらにカイラリティの制御を狙い、特にフラーレンキャップができる「核発生」とその後の「成長」に着目し、Hラジカルを用いた新たな合成法の検討を行った。ラマンスペクトルの測定結果から、カイラリティの制御には至らなかったものの、直径分布の狭いSWCNTが合成できた。
|