Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Research Abstract |
[研究の意義,重要性] 3年度目では,昨年度の研究に続き,セマンティックビデオ編集における最も重要な処理である画像セグメンテーションを中心により深く研究を行い,参照色分布入力からの画像セグメンテーションの問題を検討した. [研究内容] 画像から特定の領域を切り出す画像セグメンテーションの問題において,画素単位に定義される尤度の代わりに,領域全体に対して定義される色分布の類似性を用いる手法が近年に提案され,その有効性が示された.しかし,抽出対象の正確な色分布が与えられることが前提とされたため,適用領域は極めて限定されていた.本研究では,この仮定を緩めるため,与えられた色分布が必ずしも正確ではなくても,それを手がかりに真の色分布と画像中の対応領域を同時に推定する手法を提案する.本研究の貢献は,色分布同士のBhattacharyya距離によって定義される新しいエネルギー関数を導入し,それを補助関数を用いてグラフカットで近似的に最小化するアルゴリズムを示したことにある. 本研究の独特な点として,色分布のマッチングに基づく新しい画像セグメンテーション手法を提案する.色分布の類似度は分布間のBhattacharyya距離として定義されるが,その類似度を含むエネルギー関数は数学的に複雑な形式になるため,最小化手法は自明ではない.本研究では,Bhattacharyya距離の上界を表す補助関数を新たに導入することにより,上記のエネルギー関数をグラフカットで最小化できる形式に近似して解く.類似したアイディアは最近のいくつかの研究に見られるが,本研究は,Bhattacharyya距離に基づく尺度をより一般的に扱うものであり,外包矩形によるセグメンテーション,背景差分,co-segmentationなどの応用に対して実用的なアルゴリズムを可能にするものである.多数の画像を用いた実験により,提案手法の優れた精度や安定性が確認されている. [評価] この研究は高く評価され,コンピュータービジョンの分野における世界最高峰であるCVPR会議に採録された(1677件の投稿の中から438件(日本からは7件)だけが選ばれた).
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
私は昨年度の研究に続き、セマンティックビデオ編集における最も重要な処理である画像セグメンテーションを中心により深く研究を行いました.従来手法に用いられた画素単位のモデルを改善し,よりロバストなグローバルモデルを導入したとともに,色分布のマッチングに基づく新しい画像セグメンテーション手法を提案しました.提案手法を用いることにより,様々なセグメンテーション問題が解決可能になりました.
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