新書のメディア史-書物の形態をめぐる「知」の構築と変容-
Project/Area Number |
09J08464
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
図書館情報学・人文社会情報学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
堀口 剛 東京大学, 大学院・学際情報学府, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2010: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2009: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
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Keywords | 出版文化 / 新書 / 読書 / メディア論 / メディア史 |
Research Abstract |
本研究は、「新書」というメディアの形態的・物質的装置に焦点をあて、新書と歴史的・社会的背景のもとで流通していた「知」とがいかに関係していたのかについて分析を行うものである。分析を通じ、「新書」というメディアを通じて生み出された「知」の構築と変容を明らかすることを目的としている。 平成22年度の研究は主として、1.論文執筆のための資料収集、2.そこで得られた知見をもとにした執筆作業、3.メディア研究に関する方法論の検討を行った。1.資料の収集に関しては、これまで1950年代における新書ブームにかかわる雑誌・新聞などの記事、新書の出版作品のリスト化を中心に資料収集を行ってきたが、研究を進めるにあたって、より広いコンテクストのなかでこの対象を分析する必要があり、終戦期~1950年代にかけてのメディア環境に関わる資料を広範囲に収集した。2.の執筆作業に関しては、まず南後・加島編『文化人とは何か』(東京書籍)に「「編集者」が「作者」になるとき-三浦展という事例から」を寄稿し、三浦展という作者に言及しながら、新書の「書き手」という観点から現代における新書ブームのなかでの「知」の変容について論じた。また、1.でふれた今年度収集した資料をもとにして、論文を執筆し『マス・コミュニケーション研究』へと投稿を行っており、現在査読中である。3.のメディア研究に関する方法論の検討に関しては、海外におけるメディア研究の論点整理が行われている論文の翻訳作業を行い、それが近日中に公表される予定である。また、以前関わったプロジェクトで得た資料をもとに報告書の執筆や学会報告を行っているが、ここではテキストマイニングやマルチモダリティ分析といったメディア研究に関わる方法を検討・実践を行っている。これらの検討した方法論については、今後の研究において、これまでに収集した資料の分析へと導入していく予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)