植物が独自に進化させたエンドサイトーシス制御機構の解明
Project/Area Number |
09J08768
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Cell biology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
砂田 麻里子 東京大学, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 細胞内輸送 / 植物 / RAB GTPase / イメージング / Rab GTPase |
Research Abstract |
シロイヌナズナには真核生物共通のRAB5であるARA7,RHA1と、植物特異的なARA6という、異なるRAB5メンバーが存在し、VPS9aはこれらのRAB5を共通に活性化する。VPS9aはRAB5の活性化に必要なVps9ドメイン以外には既知のドメイン構造を持たない。機能未知であるC末端側の領域がどのような機能を持つのかを調べるため、C末を削った変異体を作製して生化学的、遺伝学的に解析を行った。 全長VPS9aと各種オルガネラマーカーとの2重染色を行ったところ、VPS9aの局在するエンドソームはTGNの近傍に局在した。また、ARA7,ARA6との3重染色を行っており、今後、ARA7,ARA6のどちらとよく局在するのか定量的に観察を行う予定である。また、Yeast Two Hybrid解析や共免疫沈降法を用いて、VPS9aがダイマーを形成することや、C末を削ったS304*変異体がARA6特異的に結合が減少することを明らかにした。このC末のみを精製してGEF活性の測定を行っても、活性への影響は観察されなかった。シロイヌナズナ植物個体で、S304*-GFPの局在を観察したところ、全長よりもサイトゾルへの拡散が減っている傾向がみられた。さらに、PI3K阻害剤であるウォルトマンニン処理を行うと全長に比べてリング状構造への局在の割合が増えていた。 植物特異的なARA6は陸上植物に保存されており、その活性化因子であるRAB5 GEFについても解析を進めている。ヒメツリガネゴケVPS9(Pp VPS9)についてY2Hで相互作用を観察すると、不活性型のPp RAB5に結合がみられ、活性型のRAB5には結合はみられなかった。またPp ARA6へは活性型にも不活性型にも相互作用はみられなかった。植物のRAB5 GEF活性化機構は動物のものと大きく異なっており、これらの解析を進めることで、植物の分野のみならず、動物や酵母の研究分野においても大きなインパクトを与えると自負している。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)