マルコフ連鎖モンテカルロ法を用いた極値の時系列構造に関するベイズ分析
Project/Area Number |
09J09122
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Economic statistics
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
國濱 剛 東京大学, 大学院・経済学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2009 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2010: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2009: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
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Keywords | ベイズ統計 / 極値理論 / リスク分析 / マルコフ連鎖モンテカルロ法 |
Research Abstract |
時間的な従属性を取り入れるように拡張された極値理論に基ついたリスク分析に関する研究を進めてきた。時系列構造の取り入れ方についてはいくつかの方法があるが、Max-stable過程に基づいた研究においては、Max-stable過程の一つであるMaxima of Moving Maxima(M3)過程と、極値理論における基本的な分布である一般化極値分布を組み合わせた状態空間モデル対して、マルコフ連鎖モンテカルロ法を用いた効率的な推定方法を新たに提案した。さらにモデル比較の際に必要となる尤度計算のためのparticle filterについても新たに効率的なものを提案し、従来の計算方法との比較を行った。この研究については論文としてまとめ、現在英文雑誌に投稿中である。Max-stable過程によるさらなる研究として、M3過程の代わりにARMA型のMax-ARMA過程を用いた統計モデルへと拡張を行い、それに対する効率的なパラメータ推定方法を考案した。実証分析においてはTOPIXの高頻度データを用いて推定を行い、時間的従属性のないモデルと周辺尤度を用いた比較を行ったところ、提案した時系列極値モデルのほうがデータの当てはまりがいい結果となった。この研究に関しては現在論文にまとめているところである。また、別の時系列極値モデルとして、状態方程式で誤差項にグンベル分布を持つAR,MA過程を想定し、それを観測方程式において、一般化極値分在に従うようにに変数変換を行う状態空間モデルを用いた分析を行っている。TOPIXの日次収益率の月間最小値データを用いた実証分析を行ってきたが、それに加えて、S&p500などの他の株価指標も利用して推定を行った。どのデータでも時間的な従属性は存在するという結果になり、提案した統計モデルの有用性を示すことができた。この研究に関しても英文雑誌に投稿する予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)