Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Research Abstract |
はじめに,磁気冷凍器に使用するための磁気スイッチの開発を行った.磁気スイッチの性能としては,ON状態での磁束密度が1T,OFF状態での磁束密度が0Tとなるように設計を行った.初期試作では,ヨークの3次元効果を考慮しなかったために,設計値と実測値に大きな違いがあり,十分な性能が出せなかった.そこで,3次元効果を考慮した,3次元辺要素有限要素法を用いた設計ツールを開発し,磁気スイッチの再設計,作製をおこなった.改良後の設計ツールを用いることで,定量的に性能を予測できることがわかった.次に,微小な磁性体(La(Fe_xSi_<1-x>)_<13>H_y)の断熱支持構造体を作製した.断熱構造は,シリコンのマイクロステージを,パリレンの断熱薄膜で支えることで作製し,このステージ上に磁性材料を貼り付けることで作製した.作製した断熱支持磁性体に,磁気スイッチにより変動磁場を加えることで,磁気熱量効果により磁性体の温度を変動させた.赤外線熱画像カメラにより,この温度変化を測定することで,約1℃の温度変化が可能であることを確認した.最後に,磁性体と磁気スイッチ,熱スイッチを組み合わせることで,マイクロ磁気冷凍器を構成した.電磁ソレノイドを用いて熱スイッチを駆動し,磁気冷凍サイクルを動作させた.熱スイッチの,熱接触子部の温度を赤外線カメラにより計測することで,冷却性能を評価した.冷凍サイクルを動作させることで,約0.7℃の温度変化が見られた.熱理論モデルを構築し,実験結果と比較した.その結果,ほぼ同等の結果が得られた.この熱理論モデルを用いて,今後の最適設計への指針を示した.
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