高出力型全固体リチウム二次電池の創製にむけた電極-電解質界面の構築と評価
Project/Area Number |
09J09402
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Inorganic materials/Physical properties
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
北浦 弘和 Osaka Prefecture University, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | リチウムイオン二次電池 / 全固体 / 界面 / コーティング / 軟化融着 / 硫化物系固体電解質 / Li2S-P2S5 / ナノ |
Research Abstract |
(1)LiMn_2O_4やLiNiO_2などのリチウム含有遷移金属酸化物を全固体電池の正極として作動させることに成功し、特にLiNi_<1/3>Co_<1/3>Mn_<1/3>O_2はLiCoO_2を超える容量を示す有望な材料であることを明らかにした。充電後に正極-電解質界面抵抗が新たに出現し、この界面抵抗が電荷移動抵抗と界面反応層の抵抗を含んでいることを明らかにした。界面反応層には、正極材料から電解質への遷移金属の拡散が寄与していることも明らかにした。 (2)全固体電池における負極活物質の界面抵抗の主要因は、電荷移動抵抗と活物質のバルク抵抗であることを明らかにした。充放電容量の劣化要因として、充放電中の活物質の体積変化が寄与していることを明らかにした。Li_4Ti_5O_<12>は体積変化が小さく、優れたサイクル特性を示し、電極複合体の混合条件や作動条件の最適化によって優れた出力特性を得ることに成功した。またNiSは、高容量と優れたサイクル特性を兼ね備えた優れた特性を示すことを見出した。 (3)様々なモルフォロジーを有するα-Fe_2O_3やLi_4Ti_5O_<12>を活物質とし、全固体系に適した活物質のモルフォロジーが考察され、分散性に優れたサイズの小さな粒子が適していることを明らかにした。針状粒子は微粒子状の導電助剤と組み合わせた場合は利用率が低く、ファイバー状の導電助剤と組み合わせることで針状粒子の利用率を大きく改善できることを見出した。 (4)本研究で明らかとなった問題点を改善するという観点から、様々な手法を用いて電極-電解質界面の制御を行った。副反応の抑制や接触面積の増加による界面抵抗の低減や、活物質ナノ粒子の高分散化による利用率の向上によって、全固体電池の電気化学的特性が向上することを明らかにした。 これらの諸結果は、全固体リチウム二次電池の構築における電極-電解質界面の制御と評価に関して貴重なデータを提供し、高性能電源としてのリチウム二次電池の発展に大きく貢献するところである。
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Report
(1 results)
Research Products
(16 results)