ポリコーム群タンパク質による神経系前駆細胞の発生時期依存的な運命制御機構の解析
Project/Area Number |
09J09467
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Developmental biology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
森本 菜央 (2011) 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC1)
鈴木 菜央 (2009-2010) 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2009 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | ポリコーム群タンパク質 / 大脳新皮質 / 神経系前駆細胞 / 運命転換 / HP1γ / ポリコーム(PcG) / ニューロンサブタイプ / 大脳新皮質発生 |
Research Abstract |
私はこれまでの研究において、ポリコーム群タンパク質(PcG)によるfezf2の転写抑制が、神経系前駆細胞における、5層皮質下投射ニューロン(マーカーとして転写因子CTIP2が使われる)産生の終了に重要であることを見出した。 平成23年度においては、Ring1B欠損マウス大脳新皮質において増加したニューロンの特定を、ニューロンサブタイプマーカーだけではなく、ニューロンの投射先も検討することでさらに詳細な解析を行った。まずは、Ring1B欠損マウス大脳新皮質において増加したCTIP2陽性ニューロンが本当に皮質下に投射しているのかどうかを、逆行性ラベル法を用いて検討した。5層のあとに生み出されるニューロンは皮質下には投射をしない。したがって、投射先を調べることで、マーカータンパクだけでなく、ニューロンのタイプの特定ができる。その結果、Ring1B欠損マウス大脳新皮質において増加したCTIP2陽性ニューロンの少なくとも一部は実際に皮質下に投射していることがわかった。このことは、PcGが単に転写因子の発現だけでなく、ニューロン産生の転換に重要であることを示唆する。 脳発生において、神経系前駆細胞が分化運命を決められたタイミングでいかにして変えていくかという問題については不明な点が多い。本研究により、神経系前駆細胞が生み出すニューロンの種類を帰るタイミングの決定にPcGが重要な役割を担うことが明らかになりつつある。現在、論文投稿準備中である。
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Report
(3 results)
Research Products
(5 results)