ガン選択性を有する磁性ナノ粒子の開発と温熱治療への応用
Project/Area Number |
09J09788
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Composite materials/Physical properties
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
林 幸壱朗 Nagoya University, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 磁性 / ナノ粒子 / ハイパーサーミア / ドラッグデリバリー / MRI / ゾルーゲル / 無機-有機ハイブリッド / 表面修飾 |
Research Abstract |
表面にアリル基を有する単分散マグネタイトナノ粒子を鉄-有機化合物の加水分解・縮合により合成することができた。その粒径を5~25nmの範囲で精密に制御し、その交流磁場中での発熱特性を調べた結果、粒径が16nmまではサイズの増大とともに発熱量が増加したが、16nm以上ではサイズが増大するにつれて発熱量は減少した。この挙動は粒子の保磁力と印加する磁場の大きさに密接に関係することが明らかとなった。 さらに、マグネタイトナノ粒子を癌組織に選択的に集積させるために、粒子表面のアリル基を利用して、癌組織をターゲティングする葉酸を修飾した。葉酸の癌標的能は分子中のα-COOHからもたらされるが、これまでの葉酸修飾ではα-COOHの重要性が無視されていた。そこで、本研究ではα-COOHの損失無く、葉酸をマグネタイト粒子に修飾することを試みた。その修飾方法にはクリック反応を用いた。クリック反応を用いることで、官能基選択的に葉酸をマグネタイトナノ粒子に修飾することができ、葉酸の癌標的能を失うことなく、葉酸をマグネタイトナノ粒子に修飾することができた。 この葉酸で修飾されたマグネタイトナノ粒子は交流磁場中でNeel緩和により発熱し、擬似細胞の温度をハイパーサーミアに有効な温度まで上昇させることができた。 また、このマグネタイト粒子は、MRIコントラストを増強させたことから、MRI用造影剤としても働くことが明らかになった。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)