ユニークな細胞内局在を呈する新奇Rasエフェクター蛋白質RASSF7の機能解析
Project/Area Number |
09J10268
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Functional biochemistry
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
蛯原 有紗 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2009 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | RASSF7 / JNKシグナル / 細胞死 / 紫外線 / RASSF |
Research Abstract |
生体は常に様々なストレスにさらされており、それらに的確に応答することによって恒常性を維持している。これまで申請者は、新奇Rasエフェクター蛋白質であるRASSF7が、紫外線照射時にJNKの担う細胞死シグナルを抑制する新たな細胞死抑制因子であることを見出してきた。 そこで、RASSF7がJNKの活性を制御する分子機構について検討を行った。その結果、RASSF7の標的因子としてJNKの上流キナーゼであるMKK7を同定し、RASSF7は活性化したMKK7と特異的に結合し、そのキナーゼ活性を抑制してJNKシグナルを抑えることを明らかにした。またRASSF7は、自身のRas associationドメインを介して活性化型のN-Rasとも相互作用し、N-Rasシグナルと協調してJNKを抑制することが示唆された。 興味深いことに、申請者は細胞にさらに強い紫外線を照射したときにはRASSF7がユビキチン・プロテアソーム系により分解されることも明らかにしており、RASSF7蛋白質量の調節によって細胞が効率的に細胞死を制御している可能性が示唆された。現在、RASSF7のユビキチン化部位やユビキチンリガーゼ、およびRASSF7蛋白質量を調節シグナル経路の同定を進めている。 RASSF7はある種の癌組織において発現が上昇していることも報告されており、RASSF7の発現が上昇した癌組織では必要な細胞死が誘導されていない可能性が考えられる。今後、RASSF7の機能メカニズムおよび細胞内量の調節機構のさらなる理解により、新たな抗癌戦略につながることが期待できる。
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Report
(3 results)
Research Products
(5 results)