Project/Area Number |
09J10458
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Clinical psychology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高岡 昂太 東京大学, 大学院・教育学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 子ども虐待 / アウトリーチ / 連携 / 臨床心理学 / 動機づけ / 協働 / グラウンデッドセオリーアプローチ / 質的研究 / 連携・協働 / MDT / グラウンデッド・セオリー・アプローチ / 子育て支援・地域支援 / 動機付け |
Research Abstract |
現場の専門職(児相・市区町村・保健センター・保育園)99人へのインタビューをグラウンデッドセオリーアプローチにより分析した。 研究1:相談ニーズの低い攻撃的・拒否的な養育者へのアウトリーチモデル 各専門職が行う相談ニーズの低い養育者へのアウトリーチをそれぞれモデル化した。その上で相談ニーズの低い養育者を支援につなぐために動機づけを引き出すアウトリーチには、各機関の専門職が連携しながら「虐待を認めさせる」という認知へのアプローチではなく、「子どもの安全を増やす」という行動に焦点を当てた共通目標で据えること。そして養育者のコントロール葛藤とケア葛藤の両葛藤に対して、強権的態度・支援的態度の両態度を機関毎に変えながら、養育者のニーズの揺れと調律を続けることがアウトリーチの成功事例に共通するプロセスとして仮説生成された。 研究2:子ども虐待対応における多機関連携の葛藤解決モデル 多機関連携における支援の方針や意思決定等の相違による葛藤状況を解決するモデル化した。連携で困難を抱える状況の一つは、予防的なアプローチを行う機関と、介入的なアプローチを行う機関の間に生じる意志決定の差であった。連携がうまくいかない際のポイントは、情報共有不足の一面で捉えるべきではなく、各機関の支援方針、中身の伴わない会議への不満など、機関毎に齟齬を感じる部分に多様な違いが見られることであった。葛藤状況がヒートアップすると、機関毎の価値観の相違や支援方針の違いによって単一の「正しい」支援方針を主張しあう感情的な対立あるいは両者の疲弊が生じる。そのような状況の解決策として、会議目的の共有だけでなく、ヒートアップ時にこそ各機関の支援に対する考え方(認知)と具体的な支援(行動)を「見える化」したブレインストーミング用のシートと進行プロトコルを開発した。
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