磁性強誘電体/シリコン系希薄磁性半導体へテロ接合における電界効果スピン制御
Project/Area Number |
09J10629
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Electronic materials/Electric materials
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
進藤 大輔 大阪府立大学, 工学研究科, 特別研究員DC2
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | スピントロニクス / シリコン / 半導体 / 磁性 / 結晶成長 / 希土類元素 / 再構成表面 / スピンエレクトロニクス / 半導体物性 |
Research Abstract |
今年度は希薄磁性半導体Si:Ce薄膜の新規なCe高濃度ドーピング手法の開発と、強磁性発現メカニズムに関する理解について大きな進展があった。強磁性発現にとって重要な役割を果たす3価のCeイオンをSi中に高濃度にドーピングする新規な方法として、Si:Ce薄膜の成長途中に出現する再構成表面を利用する方法を検討した。成長温度やCe濃度を変化させて成長したSi:Ce薄膜の成長中の表面構造を反射高速電子線回折を用いてその場観察し、その表面構造の変化を詳細に評価した。その結果、550℃より高い成長温度で1at.%以上のCeを添加した試料では、3倍周期の再構成表面が形成することが明らかとなった。この新規な表面構造の起源は、共有結合半径の大きなCeのドーピングによって生じる歪を成長中に緩和し、それを駆動力として生じるCe原子の表面への拡散であることがわかった。再構成表面を形成しているCeがある一定の濃度に達すると、自動的に薄膜中へ閉じ込められ、局所的にCeが高濃度にドープされた領域を形成することが、高分解能ラザフォード後方散乱分析によるCe原子の深さ方向プロファイルから明らかとなり、原子半径がSiに比べ大きいCe原子を局所的に高濃度にドーピングできる新規な手法として利用できることがわかった。また、Ceが高濃度ドープされたSi:Ce薄膜は、その誘電特性評価から、バンドギャップ内の深いエネルギー位置に準位を有しており、補償効果のため薄膜が高抵抗化することが明らかとなった。Si:Ce薄膜の強磁性発現には、バンドギャップ内のフェルミ準位の位置が非常に重要であることがわかり、電界効果による磁性制御につながる大きな成果であった。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)