南北戦争以降のアメリカにおける大衆文化・消費文化の変遷についての歴史的研究
Project/Area Number |
09J10665
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Area studies
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
渡部 宏樹 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2009 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2011: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2010: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | アメリカ / 初期映画 / 視覚文化 / メディア / 文化 / 大衆文化 / 19世紀 / 演劇 |
Research Abstract |
当該年度において中心的に行った研究活動はヨーロッパにおけうパノラマについての文献的、資料的調査である。本研究は「南北戦争以降のアメリカにおける大衆文化・消費文化の変遷についての歴史的研究」と題するものあるが、ヨーロッパでの調査を行った理由は主に以下の二点が挙げられる。 1)19世紀におけるアメリカとヨーロッパ間でのパノラマの流通 19世紀においては、アメリカとヨーロッパの間でパノラマの輸出入が行われており、例えばブラウン大学が所有しているパノラマはイタリアの統一に寄与したガリバルディの生涯についてのものである。このようにヨーロッパでの事件がパノラマの形でアメリカに紹介されており、この点について調査するため主にベルギーとイギリスのパノラマについての史料を調査した。パノラマについては現存するものが少ないこともあり、文献上では図像が明示されていないものも多く、それらの写真を撮影できたことは資料的に価値がある。 2)19世紀アメリカ、ヨーロッパでの社会文化的背景の異同についての調査 19世紀の都市生活者の間での視覚文化、大衆文化、消費文化等の研究は、例えばリチャード・オールディック著『ロンドンの見世物』のように、イギリス、フランスを対象としたものが顕著である。スモール・タウンが点在していた19世紀アメリカと同時代のヨーロッパとの異同を明らかにし、19世紀のアメリカの消費文化、大衆文化について論じるための理論的な視座を得るための文献調査、ならびに資料調査を主にロンドンにて行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
史料の収集についてはある程度進展があった。だが、史料を体系的にまとめ、学術的に価値がある論文という形で出版することがまだできておらずこの点を今後解決して行く必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
学術振興会特別研究員辞退後、米国南カリフォルニア大学映画芸術研究科博士課程にて今後も同研究を継続する。日本では本研究についての文献、一次史料などが十分ではなかった。学術振興会特別研究員として国外の学会参加、資料館訪問などを積極的に行っており、これらは研究上たいへん役に立ったが、今後本研究を論文としてまとめて行くにあたって、米国での研究は大きく寄与する。
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Report
(3 results)
Research Products
(5 results)