Project/Area Number |
09J55132
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Indian philosophy/Buddhist studies
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中西 俊英 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2009 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2011: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2010: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2009: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
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Keywords | 華厳 / 事事無礙 / 観法 / 法蔵 / 法界観門 / 華厳発菩提心章 / 華厳五教止観 / 華厳遊心法界記 / 法〓 / 梵網経 / 教相判釈 / 中国仏教 / 華厳宗 / 慧苑 / 澄觀 / 大乗起信論 |
Research Abstract |
今年度は、昨年度からのテーマであった中国華厳宗の文献研究を継続して行った。昨年度までは法蔵の著作やその周辺の人物の作とされる文献を中心に研究をおこなったが、今年度は上記以外の華厳観法文献を考察の中心にすえて研究をすすめ、その成果を発表した。今年度の補助金は、主として上記の研究を遂行するための文献の購入費用にあてられた。 華厳観法文献のなかには、文献の作者および撰述年代にかんして、いまだ定説をみていない重要な文献がたくさん存在している。そのうち、今年度は『法界観門』『華厳発菩提心章』『華厳五教止観』『華厳遊心法界記』をとりあげ、まずは訳注ノートを作成した。そして、先行研究の妥当性を吟味し、用いられている用語の特徴を考察して華厳観法文献のそれぞれの撰述年代をおおまかに特定した。そして、思想内容の面もあわせて、とくに華厳思想において最も代表的な事事無擬という概念の内容が、華嚴宗の祖師とされる智儼や法蔵・澄観のものとはへだたりがあることを確認した。結論としては、華厳観法にかんする文献は、法蔵作とされてはいるが法蔵の思想とは大きく逕庭があり、韓国や日本で撰述された可能性も示唆しつつ、おそらくは法蔵の弟子の世代から澄観以前の作であるという見解を提示した。 その他、昨年の10月7日に台湾高雄の中山大学で開催された日台国際研究会議「東アジアの死生学へ」に参加し、台湾や中国・韓国の研究者と積極的な意見交換をおこなうことができた。その際に論文の翻訳を担当し、その成果も「死生学研究」(東京大学大学院人文社会系研究科)のなかで翻訳論文というかたちで取りあげられた。
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Report
(3 results)
Research Products
(9 results)