一過性のミトコンドリア機能低下による新規膵β細胞分化誘導法及び再生誘導法の開発
Project/Area Number |
09J55472
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Medical pharmacy
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
矢野 脩一朗 熊本大学, 大学院・薬学教育部, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 膵β細胞 / 多能性幹細胞 / 分化誘導 / PI-3K/Aktシグナル / ミトコンドリア / 再生誘導 |
Research Abstract |
膵β細胞を含めた内胚葉分化誘導研究は他の胚葉分化誘導研究に比べ,分化誘導効率等の点で遅れている現状にある.したがって,これまでに多くの検討がなされている液性因子による分化誘導刺激ではなく,物理的刺激を用いる事で新たなブレークスルーを提起できるのではないかと考えた.これまでの研究結果から,三胚葉への運命決定後に微弱パルス電流と温熱併用刺激を行うことで膵前駆細胞(Pdx-1+細胞)への分化が促進されることが明らかになっている.また,従来内胚葉細胞への分化を促進することが知られているbFGF及びActivin共刺激下でもこの効果が確認できたため,微弱パルス電流と温熱併用刺激は液性因子による分化誘導の補助刺激としても有用性が認められた. しかしながら,これまでの検討結果から微弱パルス電流と温熱併用刺激ぶどのような分子機構で膵前駆細胞(Pdx-1+細胞)への分化を促進するのか不明である.そこで,分化促進の分子機構解明を目指し,各種シグナル分子に着目し,検討を行った. 検討の結果,微弱パルス電流と温熱併用刺激直後にAkt及びJNKリン酸化亢進がみられ,刺激から24時間後にERK,p38リン酸化亢進が確認され,これらシグナル活性化が膵前駆細胞(Pdx-1+細胞)への分化促進に関わることが示唆された.これまでに内胚葉から膵前駆細胞(Pdx-1+細胞)へと分化する段階において重要なシグナルは明らかではないが,微弱パルス電流と温熱併用刺激は内胚葉の割合は変化させないものの,内胚葉から膵前駆細胞(Pdx-1+細胞)への分化を促進するユニークな刺激であることを合わせて考えると,本知見は未だ解明されていない内胚葉から膵前駆細胞(Pdx-1+細胞)への分化制御機構を示唆するものと考えられる.
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)