Project/Area Number |
10117210
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
高原 文郎 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20154891)
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Project Period (FY) |
1994 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1998: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | パルサー / 活動銀河中心核 / 衝撃波 / 粒子加速 / ガンマ線天文学 / 相対論的ジェット / X線天文学 |
Research Abstract |
1. ASCAで観測された多数のブレーザーについて、多周波同時観測データを使って相対論的ジェットの物理状態を推定した。これまでの代表例の場合と同様に、ジェットでは相対論的電子が磁場を凌駕した状態にあることを確認した。 2. シンクロトロン吸収によるジェットのバルクな加速機構を定量的に検討した。ジェット内の磁場や電子のエネルギーが最も適切な場合には、電子陽電子対からなるジェットはローレンツ因子が100程度まで加速されうることを示した。しかし、光学的厚さの効果を考慮すると、大きなローレンツ因子を持った部分の全運動エネルギーはエディントン光度の1%以下でしかない。 3. 高温降積円盤中での電子陽電子対平衡を、円盤からの対の逃散も含めて一層近似のもとで解き、降積率が大きい場合には円盤で散逸されたエネルギーの大部分が対の内部エネルギーと運動エネルギーに転化することを示した。電子陽電子対は高温イオンからクーロン衝突により相対論的な温度まで加熱され、自らの圧力勾配で加速されジェットを作ることになる。この機構は本研究で新たに発見されたものであり、重力エネルギーの解放とジェット形成との関係を具体的に結びつけた点で、意義が大きい。 4. パルサーの磁極について、沿磁力線電場と粒子加速の整合的取り扱いを試み、対生成による電場の遮蔽のモデルを検討した。一次電子と二次電子および二次陽電子の3流体の間に摩擦がない場合には、遮蔽できる電場はかなり小さいことを明らかにした。3流体の間に摩擦がある場合には遮蔽できる電場が大きくなり、整合的なモデルが構成可能なことも示した。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)