前周期金属-硅素結合を持つ有機金属錯体の有機合成への利用
Project/Area Number |
10133202
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
森 美和子 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (80001981)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | ジルコニウム-シレン錯体 / シレン / シラジルコナシフロペンテン / ジルコノセン / シレン錯体 / ビニルシラン / 珪素 / ジルコニウム |
Research Abstract |
硅素-炭素二重結合を持つシレンは通常非常に不安定な化合物であり有機金属錯体として取り出された例が幾つか知られている。我々は硅素-ジルコニウム結合への多重結合の挿入反応をこれまで検討してきた。その研究途上アルキン存在下Me_2PhSiLiとCp_2ZrCl_2を反応させたところビニルシランが得られた。恐らく反応の中間体としてジルコニウム-シレン錯体が生成しているものと思われる。 本反応を用いて^1HNMRによって追跡した。アルキン及びCp_2ZrCl_2のTHF-d_8溶液にMe_2PhSiLiを加え、ただちに^1HNMRを測定したところδ5.07にCpのピークとSi-Hと思われるピークがδ4.42に現れた。7分後δ5.07のピークは消失し、δ6.30,6.17に新しいピークがあらわれた。30分後にδ6.30,6.17のピークが次第に大きくなりδ5.07のピークが減少した。4.3時間後にはδ5.07のピークは完全に消失しδ6.30,-6.17のピークのみとなった。この溶液を後処理したところ69%の収率でビニルシランが得られた。以上の結果からδ6.30,6.17のピークはsilazirconacyclopenteneのCpのピークであり、従ってδ5.07に現れたピークはシレン錯体のCpのピークと思われる。以上の結果は反応系中でCp_2ZrCl_2とMe_2PhSiLiがらzirconium-silene錯体が形成し、アルキンと反応することによってsilazirconacyclopenteneを形成していることを強く支持する。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)