有機金属化合物によるスズ-ケイ素インターエレメント結合の選択的切断反応
Project/Area Number |
10133258
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Sojo University |
Principal Investigator |
池永 和敏 熊本工業大学, 工学部, 助教授 (70176113)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 有機金属化合物 / パラジウム錯体 / 亜リン酸トリアルキルエステル / 有機リチウム化合物 / スズ-ケイ素インターエレメント結合 / シリルスタナン / チメル基転位 / オリゴシラン |
Research Abstract |
当該研究において予備的知見をもとに遷移金属錯体及び有機金属化合物を用いたスズ-ケイ素インターエレメント結合の選択的な切断反応並びにスズ-ケイ素結合の再配列反応を検討した。その得られた成果を以下にまとめた。 1) 遷移金属錯体および有機金属化合物によるスズ-ケイ素インターエレメント結合の切断反応の検討 a) 遷移金属錯体によるスズ-ケイ素インターエレメント結合の切断反応の解明:円錯体-P(OR)_3による切断反応の検討及び種々の遷移金属錯体-配位子による切断反応の検討 Pd錯体-P(OR)_3を触媒に用いるとジメチルフェニルシリルトリメチルスタナンの不均化反応が進行することが分かった。PdCl_2(PhCN)_2-P(OPh)_3の組み合わせが最も活性が高かった(ジシランの収率90-100%)。この触媒系を用いて種々のシリルスタナンの不均化反応を検討した結果、ジシランが収率良く生成するが、ケイ素原子上の置換基が嵩高いときにはスズ原子上のメチル基が転位することが明かとなった。Me_2PhSiSnMe_3:SiSi:SiMe=79:0;MePh(H_2C-CH)SiSnMe3:74:0;Ph-PhMe_2SiSnMe_3:81:0;1-NapMe_2SiSnMe_3:20:42;MePh_2SiSnMe_3:18:53;Me_3SiMePhSiSnMe_3:0:19;Me_3SiPh_2SiSnMe_3:0:22. b) 有機金属化合物によるスズ-ケイ素インターエレメント結合の切断反応の解明:有機リチウム化合物による切断反応の検討及びジシランの合成 種々の有機リチウム化合物を用いてジメチルフェニルシリルトリメチルスタナンからジシラン(Me_2PhSiSiPhMe_2)を得た。n-BuLi:86%;s-BuLi:84%;t-BuLi:78%;MeLi:83%. 2) スズ-ケイ素インターエレメント結合の切断反応の応用:オリゴシランの新合成法の開発 1b)の知見を基にオリゴシランの新規合成反応について検討し、テトラシラン、ヘキサシラン及びオクタシランの合成に成功した。何れもトリメチルスタニル基をもつシリルスタナンを用いた。Me_3SiMePhSiSiPhMeSiMe_3(76%),Me_3SiPh_2SiSiPh_2SiMe_3(70%),Me_3SiMe_2SiMePhSiSiPhMeSiMe_2SiMe_3(80%),Me_3SiMe_2SiMePhSiMePhSiSiPhMeSiPhMeSiMe_2SiMe_3(71%).
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Report
(1 results)
Research Products
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