リポソーム膜中での電子伝達機能をもつタンパク質/ポルフィリン分子複合体の構築
Project/Area Number |
10145224
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
南後 守 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (90109893)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | アンテナ色素複合体 / リポソーム膜 / ポルフィリン分子 |
Research Abstract |
本研究は、距離と配向を制御したポルフィリン色素誘導体の選択的な電子伝達をタンパク質/ポルフィリン色素誘導体系で作成し、生体エネルギー変換膜系で行われている効率の良いポルフイリン誘導体の電子伝達システムをリポソーム膜中で人工的に構築することを目的とした。 本年度は、アンテナ色素複合体と類似した疎水性ポリペプチドに結合したポルフィリン誘導体の複合体を人工的に組織化し、リポソーム膜系への導入について検討を行った。疎水性ポリペプチドとしてそれ自身でアンテナ色素複合体のサブユニットを形成する紅色光合成細菌のLH-bタンパク質をモチーフにして、そのC-末端親水性部のアミノ酸残基を保存したモデルポリペプチドType1およびC-末端にCys残基を配した1a-polypeptide(Type2)およびそれをジスルフィド結合させた2a-polypeptide(Type3)を、それぞれ、合成した。そして、クロロフィル誘導体(BChla)およびそれのモデル色素との複合体形成挙動についてOG中で行ない、リポソーム膜中ヘの導入を試みた。その結果、いずれのポリペプチド(Types 1-3)を用いた際においてもOG中においてBChlaのQy帯の長波長シフトが観測され、アンテナ色素複合体の形成が観測された。特に、Type3を用いた際にBChlaのQy帯は814 nmに単一に観測され、アンテナ色素複合体のサブユニット類似の複合体の形成が示された。また、形成した複合体のリポソーム膜中ヘの導入を試みた結果、ゲルろ過によって得られたリポソーム膜の分画にアンテナ色素複合体が共存していることがUV-visスペクトルにより確認された。このことから、アンテナ色素モデル複合体をリポソーム膜中へ導入できることが分かった。
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Report
(1 results)
Research Products
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