神経活動とATP感受性K^+チャネルの機能連関:ノックアウトマウスを用いた解析
Project/Area Number |
10156204
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
稲垣 暢也 秋田大学, 医学部, 教授 (30241954)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 勝也 秋田大学, 医学部, 助手 (40241666)
堀本 直幹 秋田大学, 医学部, 講師 (40243927)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | ATP感受性K^+チャネル / ノックアウトマウス / ABC蛋白質 / スルホニル尿素 / 黒質 / 虚血 / 神経細胞 |
Research Abstract |
ATP感受性K^+チャネル(K_<ATP>チャネル)は、細胞内のATPによって開閉が調節されるK^+チャネルである。このチャネルは膵β細胞ではグルコース刺激によるインスリン分泌の鍵となる分子であると同時に、グリベンクラミドなど現在世界で最も広く用いられている経口糖尿病治療薬であるスルホニル尿素剤の作用部位である。一方、心筋や神経細胞では、特に虚血時における細胞保護作用や虚血耐性に関与することが示唆されているが、今なおその役割は不明である。申請者らは膵β細胞のK_<ATP>チャネルがABC蛋白であるスルホニル尿素受容体SUR1と内向き整流性K^+チャネルKir6.2の複合体であること、心筋・骨格筋のK_<ATP>チャネルが新たなスルホニル尿素受容体SUR2AとKir6.2の複合体であることを明らかにした。 従来より、K_<ATP>チャネルは脳に広く分布し、特に黒質において多量に発現することが、放射線標識グリベンクラミドの結合実験や電気生理学的研究から明らかにされていた。最近では、in situ hybridizationにより神経細胞にSUR1とKir6.2が共在するという報告もあり、神経細胞においては膵β細胞型のK_<ATP>チャネルが発現することが示唆されているが詳細は不明である。本研究の目的は、膵β細胞型と心筋・骨格筋型の両者のK_<ATP>チャネルに共通のKir6.2のノックアウト(KO)マウスを用いて特に神経細胞におけるK_<ATP>チャネルの役割を明らかにすることである。Kir6.2のKOマウスは千葉大学の清野教授との共同研究により使用可能となった。 Kir6.2のKOマウスでは特に明らかな神経学的異常所見は認めない。次に、KOマウスならびに対照マウスの黒質の神経細胞を単離し、パッチクランプ法を用いて電気生理学的記録を行った。その結果、対照マウスの黒質神経細胞には膵β細胞型のK_<ATP>チャネル(SUR1/Kir6.2)電流が観察される一方で、KOマウスの黒質神経細胞においてはそれが認められないことが確認された。今後、このKOマウスを用いることにより、脳の代謝レベルの変動時、特に虚血時等におけるK_<ATP>チャネルの意義が、個体レベルあるいは細胞レベルで明らかになるものと思われる。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)