ウシガエル卵由来レクチンの水素結合.異方性温度因子、および温度の相関
Project/Area Number |
10157210
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
野中 孝昌 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (30242457)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | X線結晶構造解析 / 水素結合 / 異方性温度因子 / 原子分解能 / リボヌクレアーゼ |
Research Abstract |
これまでに、ウシガエル卵由来レクチン(111アミノ酸残基)の290Kの温度で得られた1.14Å分解能のX線回折強度データおよび100Kで得られた1.06Å分解能のデータに対して結晶構造精密化を行い、全原子の異方性温度因子を決定した。さらに200K,180K,160K,および100Kでの原子分解能のデータの収集にも成功している。 SPring-8のビームライン44B2(波長は0.7Åに設定した)に於いてリガクRAXIS-IVを用いて100Kで得られたX線回折強度データ(P3_221,a=b=41.653Å,c=118.126Å)は、1.06Å分解能にも達する極めて良質のものであった。収集された反射数は53,000以上(R_<merge>(I)=0.042,<I/σ>=7.9,multiplicity=3.9)で最外角シェルでも理論値の90%(R_<merge>(I)=0.250,<I/σ>=2.9,multiplicity=2.9)を超える数の反射を得ることができた。そのため、精密化において異方性温度因子を加味してもデータ/パラメータ比が4を超える。 1.14Å分解能の構造を初期構造としてプログラムSHELXLで異方性温度因子も含めて精密化を行っているが、現在のところ、R-factorとfree R-factorがそれぞれ、0.1035、0.1401となっている(原子の結合距離の理想値からのずれ(rms)は0.008Å)。精密化に含めている原子の数は水素原子を含めて2,755個(非対称単位中に蛋白質1分子、緩衝液のクエン酸1分子、および水354分子を含む)であり、非対称単位のおよそ93%の体積を占める。差フーリエ図上の電子密度分布で0.432e/Å^3(温度因子78.96Å^2の酸素原子の中心の電子密度分布の理論値に相当)を超えるのは6箇所しかなく、これ以上はほとんど水分子を拾い集めることはできない段階まで精密化が進んでいる。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)