Eph受容体型チロシンキナーゼの神経回路形成における機能解析
Project/Area Number |
10171226
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
田中 英明 熊本大学, 医学研究科, 教授 (90106906)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 運動ニューロン / ニワトリ胚 / Eph / 受容体型チロシンキナーゼ / ephrin |
Research Abstract |
我々はこれまでに、Eph受容体型チロシンキナーゼEphA3、EphA4がニワトリ胚運動ニューロンのサブタイプ特異的に、また発生過程に一過性に発現し、Ephファミリーのリガンドephrin-A2、ephrin-A5によりその軸索成長が阻害されることを見出し、これらのEph関連分子の生体内での機能を解析するため、機能阻害抗体を開発した。これらの機能阻害活性を持つ抗EphA4抗体#16と抗ephrin-A2抗体B3のエピトープを決定するために、それぞれのcDNAを用い、PCRにより部分cDNAをクローニングし、293細胞に発現させ細胞の免疫染色と培養上清のイムノブロットで解析した。その結果、抗EphA4抗体はシステインリッチ部分のほぼ中央、抗ephrin-A2抗体B3はN末端近くの約40アミノ酸にエピトープが存在することが明らかになり、さらに領域を小さくして解析中である。 さらに、Ephファミリーは神経系以外にも様々な部位で発現されている。EphA4は形成直前、直後の体節に強く発現されているため、Newの培養法を用いて、機能阻害抗EphA4抗体をst9-13のニワトリ胚全体に投与した。体節形成そのものには変化が見出せなかったが、機能阻害抗体に曝露することにより胚全体の抗EphA4抗体染色性が消失した。この場合、in situハイブリダイゼーションでは強くシグナルが検出されたことから、細胞は生存しながらも蛋白発現が低下していると考えられた。機能阻害活性を持たない抗体ではこのようなことは生じないことから、リガンドとの相互作用によるEph受容体の安定性などに関与する現象を反映していると考えられ、さらに詳細な解析を継続している。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)