Project/Area Number |
10174227
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
木村 富紀 関西医科大学, 医学部, 助教授 (40186325)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 章嗣 関西医科大学, 医学部, 講師 (30174775)
西川 正雄 関西医科大学, 医学部, 助手 (40218136)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | HBV / HBVPRE / イントロンレスRNA / HIV-1 Rev / CRMI / アクチン / RNA核外輸送 |
Research Abstract |
HIV-1 Rev蛋白の核外輸送シグナル(NES)に対応する細胞固有のRNA輸送機構を個々の細胞レベルで解析する目的で、Fluorescence in situ hybridizationに免疫蛍光染色を組み合わせ、ウイルス構造蛋白mRNA(RRE RNA)とRev或いはRNA輸送に関わる細胞因子が同一細胞において観察可能な実験系を構築した。同系を用いてRRE RNAの核外輸送を検討したところ、Rev-NESにおいてそのレセプターであるCRM1と、Ranが複合体を形成することにより核内にアクチン線維束が形成され、しかも核膜を超え細胞質と連絡するこの線維束に乗ってRcv-RNA複合体が核内外を結ぶ像が観察された。この線維束は免疫電顕的にも確認され、またCytochalasin B或いはLatrunculin Bを用いたFアクチンの脱重合によりRRE RNAの核外輸送が阻害された事から、Rev-NESに対応する細胞固有のRNA輸送機構としてアクチン線維束が関与している事が考えられた。このイントロンを含むRNAの核外輸送系がPREにより調節されるB型肝炎ウイルス(HBV)のイントロンレスRNA輸送への関与を知る目的で、HIVとHBV RNAの核外輸送系に共通の細胞因子が用いられる可能性を検討した。その結果、輸送に関わる細胞因子を特異的に吸着するヒト白血病ウイルスRex蛋白のドミナントネガティブ変異体はRev/RREとPRE輸送系に対し共に阻害効果を発揮したが、CRM1の共発現によりRNA輸送が代償されたのは前者の輸送系のみであった。またPRE RNAは核内において線状構造をとらず、アクチン線維束の形成も認められなかった。以上の結果から、HBV PREはCRM1とは異なる細胞因子の関与の下Rev/RRE輸送系とは別個の輸送系を介してHBVイントロンレスRNAを核外輸送すると結論づけた。
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