競合環境下における不可逆・不確実性下のプロジェクト評価に関する研究
Project/Area Number |
10750402
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
交通工学・国土計画
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
多々納 裕一 京都大学, 防災研究所, 助教授 (20207038)
|
Project Period (FY) |
1998 – 1999
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1998: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 不確実性 / 不可逆性 / 開発主体 / 住宅立地 / 競合環境 / サンクコスト / スイッチングコスト |
Research Abstract |
研究の目的 本研究では、東京湾岸や大阪ベイエリアにおける都市開発など複数の開発主体が競合するプロジェクトを取り上げる。プロジェクトによって形成される都市サービスや新規の土地・床に関する需要は限られており、しかも、全国的・世界的な規模の社会経済環境の変動によってその需要が変化する。プロジェクトの実施にはリードタイムが必要であり、その間に投入された財や資本の多くはサンクコストになる。従って、限られた需要を奪い合う競合的な開発主体は互いに不確実性、不可逆性に直面することとなる。本研究では、このような意思決定においてプロジェクトに関する開発主体の意思決定をモデル化し、家計・企業の行動を標準的な都市経済学のモデルとして定式化し、競合的な環境下におけるプロジェクトに関する意思決定の特性を分析することを目的として研究をおこなった。 開発プロジェクトの実施は,社会的余剰(差額地代+開発主体の利潤)を変化させる.しかしながら,それは確定的に与えられるのでなく確立的に変動する.このため,不確実性下の便益評価が必要となる.社会的余剰の期待値の変化をもって評価することが可能であれば問題はないが,一般にこの方法では符号保存性や順序保存性が満たされない.そこで,まず,代替的な指標の利用可能性に関して考察した。その結果,等価的オプション価格,補正を伴った期待フェアベット,サートゥンティポイント等の代替的な指標が開発された。 定式化した指標を用いて開発プロジェクトの効率性を評価するための方法として,不可逆・不確実性下の開発モデルを多期間モデルに拡張し,効率的に開発が行われるための政策に関して考察した.この際,平成10年度と同様にシミュレーション実験と理論解析を併用し,検討を加えた.
|
Report
(2 results)
Research Products
(6 results)