Project/Area Number |
10771120
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Surgical dentistry
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
戸田 ひとみ 医科歯科大, 歯学部, 助手 (70292977)
|
Project Period (FY) |
1998 – 1999
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
|
Budget Amount *help |
¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1999: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
|
Keywords | シェーグレン症候群 / α-fodrin / リンパ増殖性疾患 / 自己免疫疾患 |
Research Abstract |
シェーグレン症候群は口腔乾燥、眼乾燥を主症状とした慢性炎症性疾患であり、涙腺や唾液腺などの外分泌腺を系統的におかす自己免疫性疾患のひとつである。1997年、林らは原発性シェーグレン症候群の動物モデルである3d-TxNFS/sldミュータントマウスの唾液腺組織より自己抗原と思われる物質の分離に成功した。その物質は細胞骨格を構成するタンパクの一部でアクチン親和性のあるα-fodrinと呼ばれるものであり、このマウスの唾液腺に臓器特異的に病期の進展とともに検出され、原発性シェーグレン症候群患者の血清中にこの抗原に反応を示す抗体も検出されたと報告している(SCIENCE Vol.276(25):604-607、1997) 本研究ではこの現象が、当科で経過観察中あるいはこれから診断される症例について実際に起きているのか否かを検索することを目的とし、対症療法のみといわれてきた本疾患の新治療法の開発の一助として期待させるものである。本年度は 1、シェーグレン症候群患者の詳細なデータ収集と整理 2、シェーグレン症候群患者よりの検体の採取と保存 3、α-fodrinまたはα-fodrinに反応する抗体の検出 を順に従ってすすめる予定であったが、選出が秋に追加分として申請が受理されたため、計画は大幅に遅れている。以前、研究代表者が行ったシェーグレン症候群患者における齲蝕活動性と唾液性状に関する検索の時に作成したデータベースをもとに、1、2を実行中であるが、未だ結果を報告するには至らない。また無痛性の唾液腺腫脹を訴え、病理組織学的に腺組織に多数のリンパ球浸潤を認める良性リンパ上皮性疾患や悪性リンパ腫を併発した数症例についてシェーグレン症候群との本態的な差について検討を加えるためのデータ収集と検体の収集も合わせておこない、α-fodrinもしくはα-fodrinに反応する抗体がリンパ増殖性疾患としてのシェーグレン症候群の予後予知因子となりえるか否かを検討したい。
|