宇宙初期のQCD相転移に伴うバリオン密度ゆらぎと格子シミュレーション
Project/Area Number |
10874042
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
素粒子・核・宇宙線
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
初田 哲男 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20192700)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 慎也 筑波大学, 物理学系, 助教授 (30192454)
|
Project Period (FY) |
1998 – 1999
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
|
Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1999: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1998: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
|
Keywords | 格子量子色力学 / スペクトル関数 / 量子色力学相転移 |
Research Abstract |
本研究の目的は、格子QCDの数値シミュレーションによって、第一原理的にクォーク・ハドロン相境界での輸送係数、特にバリオン透過係数を計算し、バリオン数の空間的一様性を仮定している標準ビッグバン模型の正否、および QCD相転移に起因する重元素合成の可能性、等を明らかにする事にある。平成11年度は、真空中及び有限温度系のハドロンの性質を明らかにするための本格的数値シミュレーションを行った。その結果得られた主な成果は以下の通りであり。また、以下の(1)、 (2)の結果の一部を、フィジカルレビュー誌に発表した。 (1) 真空中でのハドロン伝播関数の数値シミュレーションを、20^3X24でβ=6.0の格子、及び40^3X30でβ=6.47の格子で行った。 (2)この数値結果と、最大エントロピー法を組み合わせ、更に独自に開発した特異行列分解を使ったプログラムを使用して、ハドロンのスペクトル関数が低振動数領域から高振動領域まで、精度よく求められる事を示した。 (3) 上記結果を有限温度系に拡張し、温度ととものスペクトル構造が変化する事を確認した。 また、有限密度への拡張の理論的考察を行った。
|
Report
(2 results)
Research Products
(1 results)